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日本郵船、船員給与のデジタル通貨払い開始

2021年6月10日 (木)

ロジスティクス日本郵船は10日、グループの船舶管理子会社の乗務船員に対する、電子通貨による給与支払いを開始した。日本郵船とフィリピン企業が共同で設立した、ベンチャー企業のマルコペイが発行する船上電子通貨で支払う。

昨年3月に、世界で初めて洋上での電子通貨流通に成功した後、フィリピン政府からの承認を得ていた。最初の支払い対象は南アフリカ沖を航海中のLNG運搬船と、日本沿岸を航海中のコンテナ船に乗船中のフィリピン人船員で、給与の一部を電子通貨で支払ったという。

今後は年内に、グループで管理する全船舶において、月給の一部の電子通貨による支払いを開始する計画。マルコペイは他社の管理船にも、サービスの提供を順次拡大したいとしている。

日本郵船は電子通貨による給与支払いを開始した理由として、船舶に多額の現金を届け、船上で保管することの危険性や、コロナ禍において給与の支払・受取手段が制限されていることなどを挙げている。