調査・データ運輸デジタルビジネス協議会(TDBC)は14日、輸送用車両の位置やステータスを、サプライチェーンやデマンドチェーンを構成するステークホルダー全社で把握・共有する「車両動態管理プラットフォーム」の実証実験を開始したと発表した。同協議会のワーキンググループが3年越しで開発したもので、デバイスメーカー10社超を含む50社超が参加する。
中小の運送事業者のコスト負担を最小化するために、手持ちの車載デバイスを有効活用することをコンセプトとし、「既存のさまざまな物流関連プラットフォームとの連携を前提とした、完全にオープンな仕組みを提供する」としている。動態管理を行っていない事業者向けには、廉価版のシステムも提供する。
TDBCは同プラットフォームの活用により、製造・物流・流通・小売までのさまざまな場面で輸送の最適化が期待でき、荷待ち時間の削減、荷主からのクレーム対応、アナログな状況把握手順の改善などにつながるとしている。また、求貨求車や配車計画、運行ルートの指示などにおける業務効率も向上すると説明している。
実証実験は7月10日まで実施。併せて政府からの補助金により、30社限定で専門家による中小企業への事業計画策定支援も実施しており、残枠の3社について応募を受け付けるという。
■TDBC動態管理プラットフォームの紹介