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トヨタL&F、フォーク後方検知支援システム開発

2021年8月27日 (金)

荷主豊田自動織機は26日、社内カンパニーのトヨタL&Fカンパニーが後方作業者の検知運転を支援するシステム「SEnS+」(センスプラス)を開発したと発表した。フォークリフト後方の障害物の中から人とモノを見分けて検知してオペレーターにブザーとランプで接近を通知し、さらに車速や進行方向、障害物との距離など車両の状況と連動して走行速度と発進を自動制御する。同社によると、こうした後方作業者の検知運転支援システムの開発は業界で初めて。物流現場における作業員の安全確保を目的としたDX(デジタルトランスフォーメーション)化を意識した取り組みとして、業界の注目を集めそうだ。

▲「SEnS+」の走行速度制御機能により人に接近すると自動的に徐行する(出所:豊田自動織機)

センスプラスは、不特定の障害物があり人と作業車両が接近する頻度も高い物流現場で、荷役や運搬時に後進走行するフォークリフトの動作に合わせて設計したカメラとセンシングシステムが、後方の障害物から人とモノを見分けて検知する。車両の状況に応じて、走行速度や発進を自動でコントロールする業界初の車両制御機能も搭載。誤操作や見落としによる接触や衝突事故を回避し、安心して作業に従事できる作業環境の創出につなげる。

物流現場では、フォークリフトとの接触事故など作業員の安全確保が課題となっている。消費スタイルの多様化や新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う宅配ニーズの高まりなどで、物流現場の取扱量は増加傾向にある。作業スペースが狭くなり接触の可能性も高まることから、こうした技術の開発は現場の安全な就労環境づくりに貢献しそうだ。

■後方作業者検知運転支援システム「SEnS+」紹介動画