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IHI、ユニット「後付け」自動搬送システム開発

2021年8月3日 (火)

ハンドルに取り付けられたアクチュエーター(物理制御機構)(出所:IHI)

荷主IHIは3日、グループ会社のIHI物流産業システム(東京都江東区)と共同で、既存の構内搬送車両に自動運転ユニットを後付けすることで貨物を自動搬送できるシステムを開発したと発表した。既存の車両を活用しながら、自動搬送システムを導入できるのが特徴。物流DX(デジタルトランスフォーメーション)化の推進に向けた一形態として、注目を集めそうだ。

車両の内部に制御装置と操作装置を装着することで、アクセルとブレーキ・ハンドルを操作し、車両運転を自動化できる。車両の位置や速度、障害物を検知するセンサーを搭載し、事前に設定した屋内外のルートに沿って、障害物との衝突を避けながら自動で走行できるという。

物流現場などでは、作業従事者の高齢化や取り扱う荷物の増加や多種類化により、業務効率化や労務管理の観点から、自動搬送のニーズが高まっている。しかしながら、現場への自動搬送機器の導入には、車両の特殊性や車両入れ替えに伴う大型投資も必要となることから、導入が進んでいないのが実情だ。今回のIHIグループによるユニット「後付け」タイプの自動搬送システムの開発は、こうした課題に対応した取り組みと言えそうだ。