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自動誘導車世界市場、27年まで年10%超拡大と予測

2021年10月8日 (金)

調査・データインドの調査会社ASTUTE ANALYTICA(アスチュート・アナリティカ)は7日、自動運転ガイド付き車両(自動誘導車)の世界市場が2027年に55億1910万米ドル(6165億円)に達するとの予測を明らかにした。20年から27年までの間に年10.3%のペースで拡大すると試算。台数ベースでも同期間に年率9.5%の成長を予想している。

自動誘導車は、車輪とコンピュータで制御された荷物運搬車を指し、運転手やオペレーターを乗せずに施設内を走行できるのが特徴だ。センサーを用いた誘導システムとソフトウェアの組み合わせにより、その動きを指示する。多様な産業分野でのハンドリングプロセスにおける材料の自動化に対する需要が高まっていることから、成長が見込まれている。さらに、高度な材料技術と小売業でのAGV需要の高まりも、市場の成長を後押しすると期待される。

(出所:ASTUTE ANALYTICA)

電子商取引業界は世界的に急成長している。特にオンライン小売業などの分野では都市密度が高く、配達時間の短縮に対する顧客の期待が高まっている。小売企業やメーカーは、新しいマテリアルハンドリングや自動化ソリューションにシフトする動きを進めており、市場の成長が促進されると予想される。

一方で、医療、自動車、食品・飲料、電子商取引などの業界では、高い効率性を求めて無人搬送車の需要が高まっている。産業施設では、生産時間の短縮やマテリアルハンドリング能力の向上に関する要件を満たすことができるAGV対応の自動化の恩恵を受けている。人為的ミスの低減や個人の安全性確保とともに、生産量の確保や再現性の精度向上を推進できる。無人搬送車を使用することで、組み立てられた部品の受け取りをコンピュータで制御したり、原材料をジャストインタイムで配送したり、出荷された商品を正確に追跡したりすることも可能だ。

さまざまな産業において、材料のハンドリングプロセスの自動化に対する需要が高まっており、それが市場の成長を促進するとみている。