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ギークプラス、「ロボ従量課金」発信/国際物流展

2021年10月14日 (木)

▲ギークプラスの出展ブースでは、ロボット従量課金サービスを訴求

話題ギークプラス(東京都渋谷区)は14日、「国際物流総合展2021 第2回 INNOVATION EXPO」の出展ブースで、提供を開始したばかりの「ロボット従量課金サービス」を紹介した。自動棚搬送ロボットで圧倒的な強みを持つギークプラスが、現場の作業量に応じた「完全従量課金」(佐藤智裕社長)サービスの提供を決断したことで、マテリアルハンドリング(マテハン)業界に大きな衝撃を与えそうだ。

ギークプラスの従量課金サービスは、物流倉庫などの現場作業量の推移に応じてピースあたりの料金でロボットを提供するのが特徴だ。一般的にマテハン機器を導入する際は、将来の作業量を予測した投資が必要となるだけでなく、作業量の変動に迅速に対応できないのが課題だった。特に作業量が減少した場合も一度投入した機器の変更は難しく、過剰な余力を残した状態で業務を続ける必要がある。せっかく先進的な機器を導入しても、無駄な設備を温存したままで非効率な運営を余儀なくされるというわけだ。

▲「マテハン業界に新しい風を」と意気込む佐藤智裕社長

佐藤社長は、物流企業での経験から、こうした現場での過剰余力をなくしたいとの決意から、2017年に中国の親会社の販売会社としてギークプラスを設立。構想の実現に向けて4年間、サービスの構築を進めて今回のサービス開始となった。

出展ブースでは、従量課金サービスの強みを訴求するセミナーを開催し、まずは認知拡大を図る好機と位置付ける。佐藤社長は「現場にコミットしたサービスを提供することで、マテハン業界に新しい風を吹かせる」と意気込む。必要以上の投資が不要であること、さらに作業量に応じてマテハンの変更ができるメリットも強調する。

ギークプラスの構想は、従量課金サービスだけにとどまらない。22年4月には、相模原市で8250平方メートルの倉庫を使った「AI(人工知能)物流ロボット教習所」を開く計画だ。「ロボット90台を配備し、3PL企業を対象に、ロボットビジネスの設計からメンテナンス、トラブル対応まで、ノウハウを伝授する画期的な教育施設として、人材育成を図る拠点とします」(佐藤社長)。

物流現場の効率化を推進する施策として、DX(デジタルトランスフォーメーション)化が叫ばれて久しい。ギークプラスは、現場に寄り添うロボット提供サービスにこだわることで、より実効的なDX化を独自で実現しようとしている。今回のブース出展は、こうした方向性を広く訴求する絶好のチャンスとなったようだ。

ギークプラス、物流ロボの従量課金サービス開始へ

国際物流総合展2021 INNOVATION EXPO特集