調査・データ国際物流プラットフォームの開発、運用を手掛けるShippio(東京都港区)は1日、同社のフォワーディング実務とクラウドサービスをセットにしたデジタルフォワーディングサービス「Shippio Forwarding」が、建材メーカー、ナカ工業(東京都台東区)に採用されたとして、導入事例を公開した。
ナカ工業は、手すりやLED建築照明といった建材製品の開発、製造を手掛けており、部品や原材料からの調達から、最終製品の組み込みまで自社管理している。
従来、海上からの輸送は中国現地工場に任せていたが、運賃や現地の諸費用の内訳が不透明で原価構成が把握できない「運賃のブラックボックス化」が長年の課題となっていた。また、貿易実務が担当者1人に集中しており、日々数十件になるメールや電話への対応、紙書類の保管などに追われ、本来の購買業務に時間が割けない状態だった。
こうしたなか、同社の担当者が展示会でShippioを知り、デモで見積もりを体験したところ、運賃の内訳が明確になったうえ、費用も下がることがわかった。さらにクラウド上での一元管理によって、属人化の解消も可能になることから、導入を決めた。
導入後は、原価構成を可視化したことで、取引先からの値上げの要請にも根拠を持って対応できるようになり、工場や購買部門のコスト意識も向上。チャットの活用で情報共有や確認もスムーズになり、担当者は原価分析や価格交渉といったコアの購買業務に集中できるようになった。
また、書類の電子化とクラウド上での一元管理で誰でも状況を把握できるようになり、新任担当者への引き継ぎも容易になったほか、リアルタイムで進捗を共有できるため、社内の連絡ミスや誤解もなくなり、業務のスピードと正確性が向上するといった成果があった。
ナカ工業では「今後はクラウドに蓄積されたデータを活用し、過去の輸入履歴とHSコードをいつでも参照できるようにして、戦略的な購買管理を進めていく。Shippioを活用し、さらに購買部門のガバナンスと業務スピードを高めたい」としている。
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