港湾施設のドローン遠隔自動点検実験で効率化確認

ロジスティクス三井E&Sマシナリーとゼンリンデータコム（東京都港区）は25日、DJI JAPAN（東京都港区）の最新型産業用ドローン「Matrice（マトリス） 300 RTK」による4G（LTE）回線を利用したドローンによる遠隔自動点検の有効性実証実験を大分港大在コンテナターミナルで実施したと発表した。

両社はこれまで、ドローン自動飛行による港湾クレーン点検技術を確立するとともに、港湾クレーンの構造物点検の一部をドローンの自動飛行によるリアルタイムでの映像確認や画像撮影へと置き換えることで、点検作業の効率化や省人化に取り組んできた。

今回の実証実験は、さらなる点検作業の効率化・省人化に向けて、4G（LTE）回線を利用したドローンの遠隔操縦技術とドローン自動飛行によるクレーン点検技術を組み合わせることで、遠隔地から目視外飛行にてドローン自動飛行によるリアルタイムでの映像確認や画像撮影を実現する遠隔ドローン自動飛行点検の技術検証が目的だ。

実証実験は、ことし8月2日からの4日間、大分市の大分港大在コンテナターミナルで実施。リアルタイムで点検箇所の状態を確認するなかで、腐食などが激しく詳細に確認したい個所があった場合は、自動飛行から手動飛行に切り替えてカメラを調整することも検証した。

今回の実証を通して、4G（LTE）回線による遠隔自動飛行ドローンで、遠隔地から港湾クレーンの点検が実現可能であることを確認。現地に出向くことなく港湾クレーンの点検が可能となり、点検作業のさらなる効率化・省人化が期待できる。ドローンの飛行と点検箇所の撮影は自動で全て行うため、操縦スキルに依存しない安定した撮影が可能となる。