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商船三井、液化CO2輸送船実用化見据え船型検討

2021年11月5日 (金)

▲LCO2船イメージ(出所:商船三井)

ロジスティクス商船三井は4日、三菱重工業グループの三菱造船(横浜市西区)と共同で、液化CO2輸送船(LCO2船)の主流となり得る船型のコンセプトスタディを完了したと発表した。

LCO2船は、脱炭素社会を実現する手段の一つとして注目されている、二酸化炭素の回収・有効利用・貯留のバリューチェーンのなかで、回収し液化したCO2を貯留地や有効利用地へ効率的に輸送する手段の一つとして重要な役割を担う。

商船三井は、三菱造船とともに将来的なLCO2輸送需要に対応するため船型の検討を重ね、最も有効で実用的な複数の船型コンセプトスタディを完了。輸送する貨物量に柔軟に対応できるよう、5万立方メートル前後までのカーゴタンク容量を想定。異なるタンクの圧力設定を考慮した。これらの船型をベースに、バリューチェーン全体を踏まえた顧客ニーズに柔軟に対応すべく、難易度の高い大型LCO2船の実現や多様な船型の検討に取り組む。

商船三井はことし3月、欧州で産業向けLCO2船を30年以上管理するLarvik Shipping(ラルビック・シッピング、ノルウェー)に出資し、液化CO2海上輸送事業に参画。安全運航の知見とLarvik Shipping社のノウハウと実績を合わせて顧客ニーズに沿ったLCO2船の実現に向けて検討を継続することで、グローバルな液化CO2海上輸送事業のさらなる発展に貢献する。