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商船三井、コンテナ船輸送好調で通期予想上方修正

2022年1月31日 (月)

(イメージ)

財務・人事商船三井は31日、2022年3月期の通期連結業績予想を修正したと発表した。2021年10月29日公表の前回予想について、売上高を1兆2200億円から1兆2600億円に、営業利益を450億円から540億円に、経常利益を4800億円から6500億円に、親会社株主に帰属する当期純利益を4800億円から6300億円にそれぞれ引き上げた。

コンテナ船事業を運営している持分法適用会社OCEAN NETWORK EXPRESS(ONE、シンガポール)で旺盛な輸送需要が継続。スポット賃率が前回発表時の想定を上回るレベルを維持しており、同社の業績予想が前回発表値よりもさらに上振れる見通しとなった。さらに、自動車船やドライバルク船の需給環境の改善も踏まえ、通期業績予想を上方修正した。

同日発表した2022年3月期第3四半期累計連結決算は、売上高が前年同期比26.9%増の9285億円、営業損益が424億1200万円の黒字(前年同期は10億8200万円の赤字)、営業利益が6.7倍の4876億9100万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が7.6倍の4871億8700万円で、第3四半期としては2年ぶりに黒字を回復した。

ドライバルク事業は、鉄鉱石や鋼材価格上昇による堅調な原料輸送需要や、中国での新型コロナウイルス感染対策や台風などによる船舶の滞留を要因とする船腹需要の増大で、ケープサイズ市況が好調に推移。パナマックスも穀物や石炭のに動きが堅調だった。

製品輸送事業は、コンテナ船でONEによる旺盛な貨物需要が業績に貢献したほか、サプライチェーン全体の混乱によるタイトな需給を反映したスポット賃率の大幅な上昇や港湾・ロジスティクス事業における取扱量の回復も好材料となった。自動車船もコロナ禍による経済停滞からの回復を受けて完成車の輸送が大幅に増加した。