NSユナイテッド海運、海運貨物好調で通期上方修正

（出所：NSユナイテッド海運）

財務・人事NSユナイテッド海運は31日、2022年3月期の通期連結業績予想を修正したと発表した。2021年10月29日公表の前回予想について、売上高を1860億円から1880億円に、営業利益を230億円から250億円に、経常利益を220億円から240億円に、親会社株主に帰属する当期純利益を195億円から220億円にそれぞれ引き上げた。

第3四半期累計の連結業績は、外航海運事業が世界経済の回復に伴う旺盛な貨物輸送需要をはじめ、中国などの新型コロナウイルス感染拡大の水際対策による滞船の増加などで船腹需給はタイトとなり、用船料が前年同期の実績を大きく上回った。

内航海運事業でも、ドライバルクが製造業や建設部門における鉄鋼原料や鋼材の輸送量が増加。セメント関連貨物も建設需要の増加や荷主による調達先の多様化で、輸送量は増えた。タンカーも省エネ化の進展を受けてLNG（液化天然ガス）輸送が全体として好調に推移した。

こうした状況が第4四半期も継続し、通期で業績に寄与すると判断。通期業績予想の上方修正に踏み切った。

同日発表した2022年3月期第3四半期累計連結決算は、売上高が前年同期比42.1％増の1444億1600万円、営業利益が4.6倍の200億8900万円、営業利益が6.7倍の196億800万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が2.9倍の158億2400万円で大幅な増益となった。