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SBSフレック、「阿見第二物流センター」開設

2022年2月16日 (水)

(出所:SBSフレック)

拠点・施設SBSグループのSBSフレック(東京都新宿区)は16日、大型自動倉庫を備えた3温度帯対応の物流センターをことし6月、茨城県阿見町に開設すると発表した。自社倉庫で初となる立体倉庫を導入することで、保管効率を大幅に向上させることができるとしている。

同社によると、新設される物流拠点「阿見第二物流センター」(仮称)は、延床面積1790平方メートル。冷凍自動倉庫1万1000パレット、冷凍倉庫1000パレット、冷蔵自動倉庫2000パレットを保管できる。

隣接する2018年完成の「阿見物流センター」と合わせることで、保管効率を大幅に向上させることができるとしている。

このほか、複数の温度帯に対応した冷蔵庫も備え、商品特性に沿った厳密な温度管理・鮮度管理を必要とする商品の取り扱いや、自然冷媒に対応した省エネ対策、急拡大するEC(電子商取引)事業のニーズに対応した流通加工や出荷作業にも対応可能だという。

同社によると、新設される物流拠点は、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)「阿見東インターチェンジ(IC)」より1キロと至近距離にあるほか、大洗港・常陸那珂港からの所要時間は1時間と、物流の利便性が高い立地だ。

食品物流に強みを持つSBSフレック、「新しい生活様式」であるべき物流像を示したい

新型コロナウイルス禍による消費スタイルの多様化は、物流サービスに対する社会の要求を急速に高めている。その代表例が、食品の冷凍・冷蔵輸送だ。今までの経験値をはるかに超える冷凍・冷蔵食品の宅配ニーズの増大は、物流サービスのあり方そのものを劇的に変えようとしている。

今回のSBSフレックによる3温度帯対応の新倉庫開設も、こうしたニーズに即応したものだ。コロナ禍を経て「新しい生活様式」の時代を迎えつつあるなかで、食品の宅配ニーズが国民に定着することはほぼ間違いない。来たるべき新しい消費スタイルが、非対面・非接触の宅配を基盤としたものとなることを前提としたビジネスモデルを構築する必要があった。

食品物流で存在感を強めてきたSBSフレックは、こうした食品流通の変革の行方を正確に把握するだけでなく、あるべき方向性を率先して示す役割さえも期待される立ち位置だ。新しい生活様式は物流サービスの基盤強化なしには成り立たない。もはや、物流を「社会に不可欠なインフラ」と捉える発想さえも過去の話になるつつあることを実感する。(編集部・今川友美、清水直樹)