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安田倉庫、ハイブリッドローンで150億円を調達

2022年2月24日 (木)

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メディカル安田倉庫は24日、劣後特約付ローン(ハイブリッドローン)による総額150億円の資金調達を実施すると発表した。うち60億円については、社会的課題の解決を目的とした「ソーシャルローン」として調達する。

安田倉庫グループは、2030年のあるべき姿を定めた「長期ビジョン2030」の実現に向けて24年度を最終年度とする3か年中期経営計画「変わらず、変える。YASDA Next Challenge(ヤスダ・ネクスト・チャレンジ)2024」で、付加価値の高い物流サービスの企画・提案力の強化とネットワーク拡充を進めている。さらに経営インフラの高度化の一環として、規律ある財務運営と成長投資の両立を推進している。

こうした状況下で、持続可能な企業成長のための資金確保と財務的な健全性の両立を目的としたハイブリッドローンによる資金調達を実施。資本と負債の中間的な性質を持ち、負債でありながら利息の繰り延べや超長期の返済期限、倒産手続きにおける劣後性など、資本に類似した特徴を持つ。

ソーシャルローンとして調達する60億円については、安田倉庫東雲営業所(東京メディカルロジスティクスセンターI)の関連費用として拠出した費用に対する既存有利子負債の返済資金として充当する。

安田倉庫グループは、「サステナビリティ経営基盤の確立」を中期経営計画の基本目標に掲げ、持続可能な社会の実現と同グループの継続的な発展のため「高品質で安全なサービスの提供による最適な社会環境の創造」を優先的に解決すべき重要課題と特定。「メディカル物流を通じた医療課題の解決」は、この重要課題の達成に向けた取り組みの一つと位置付ける。

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東雲営業所は、東京都心や羽田空港へのアクセスに優れた東京湾岸エリアに位置し、幅広い分野の医療機器の取り扱いとともに、医療機器適切保管のための温度帯設備や非常用発電装置、高度なセキュリティーシステムなど、医療サービスの供給を止めないための体制を配備。災害やパンデミックなどの緊急時にも物流業務を継続できる仕組みを構築している。従来の倉庫・物流機能に加えて、医療機器の点検の代行、迅速な修理対応、洗浄サービスを可能とする「医療機器総合ワンストップサービス」を提供し、多忙な医療従事者の業務負荷の軽減や経営の効率化に寄与している。

安田倉庫は今回の資金調達も契機として、医療機器の安定供給を通じて課題解決に取り組んでいく。