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商船三井、船舶定点保持シミュレーターを導入

2022年3月15日 (火)

サービス・商品商船三井は14日、MOLマリン&エンジニアリング(MOLMEC、東京都港区)と共同で、ことし6月に自動船位保持装置(DPS)を有するダイナミックポジショニング(DP)シミュレーターを商船三井本社(東京都港区)ロビー階に設置すると発表した。MOLMECが既に運営している操船シミュレーターに加え、今回のDPシミュレーターの導入は商船三井グループで初めて。

▲ダイナミックポジショニングシミュレーターのイメージ(出所:商船三井)

DPシミュレーターの活用により、風潮流などの外力を自動で計算することで、船舶を定点で保持したりあらかじめ設定したルート上を航行させることができる。海上の一点に留まり作業をする海底ケーブル敷設船や洋上風力発電関連特殊船、海底油田関連のオフショア船などに必要不可欠な技術だ。

▲ケーブル敷設船(出所:商船三井)

商船三井グループは、KDDIグループの国際ケーブル・シップ(KCS、川崎市川崎区)が保有するケーブル敷設船の船舶管理と運航を担う。ケーブル敷設船は海底ケーブルを安全・正確に敷設するためにDPSを搭載しており、商船三井グループは長年にわたりKCSとともにDPSを活用した操船技術と経験を蓄積してきた。今回のシミュレーター導入にもこの技術と経験を活用する。

今回のDPシミュレーター導入により、ケーブル敷設船の乗組員をはじめとする関係技術者のDP操作関連の訓練を自営化。グループ内外を問わず洋上風力発電関連事業をはじめ、様々な海洋開発関係の特殊船などのニーズに応じたトレーニングの提供や、これら特殊船などが関与し同シミュレーターを要する各種港湾整備や航路安全対策、海洋工事安全基準などの研究・コンサルティングにも対応していく。

商船三井グループはDPシミュレーター導入を契機として、英The Nautical Institute(ザ・ノーティカル・インスティチュート)が認証する日本初のDPトレーニングセンターをことし6月に開設。DPオペレーター資格取得に必須であるトレーニング修了証書を発行できる日本初のトレーニングセンターとなる。