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JR東系、東京駅で次世代ロボット倉庫を実証

2022年3月16日 (水)

調査・データ東日本旅客鉄道(JR東日本)グループでベンチャーへの出資や協業を推進するCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)のJR東日本スタートアップ(東京都港区)は15日、エキナカ店舗などへの商品配送を手がけるジェイアール東日本物流(東京都墨田区)、世界初のリニアモーターで自律搬送する次世代ロボット倉庫「CUEBUS」(キューバス)を展開するCuebus(東京都江東区)の2社と共同で、「次世代ロボット倉庫」の実証実験をJR東京駅の物流倉庫で行うと発表した。

▲リニアモーターを利用した自動倉庫「CUEBUS」(出所:JR東日本スタートアップ)

CVCは、企業の資金を外部のスタートアップ企業に直接投資する取り組みを指す。フレキシブルに運用できる自動倉庫の利点を活かして、スペースの高効率化や様々な倉庫機能の自動化による業務効率の向上を目指す。

商業施設を抱える鉄道駅における物流課題として、商品在庫スペースの十分な確保が難しいことに加えて、店舗やアイテムが高頻度に入れ替わることもあり、商品管理や保管場所の複雑さから利用空間の非効率さが懸念材料となっていた。

(出所:JR東日本スタートアップ)

今回、次世代ロボット倉庫としてCUEBUSを活用することにより、格子状のユニット構造にすき間なくアイテムを敷き詰め高密度に収容しスペースの高効率化を実現する。データ入力するだけで欲しいアイテムを自動的に運搬するシステムの活用により、効率的に倉庫を運用できるようにする。シンプルな構造で設置の際も大規模な工事が不要なことから、旅客ニーズの変化などに合わせた柔軟な運用も可能となる。

JR東日本スタートアップなど3社は今回の実証実験を契機として、駅の限られたスペースを最大効率化するとともに、フレキシブルに稼働する自動倉庫を活かした駅の魅力向上に資する新しいサービス展開を推進していく。