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日野の今期予想、不正行為による特損で最終赤字

2022年3月29日 (火)

▲データ不正についての記者会見の様子

財務・人事日野自動車は29日、2022年3月期の連結業績予想を修正したと発表した。540億円の最終赤字に転落する見通し。国内市場向けトラック・バス用エンジンの排出ガスと燃費に関する認証申請における不正行為の確認に伴う、出荷停止などによる営業損益の悪化や特別損失の計上を見込むため。

国内市場向けトラック・バス用エンジンの排出ガスと燃費に関する認証申請で提出データの不正行為を確認。エンジン性能に問題があることが判明したエンジンの搭載車両について、3月25日に国土交通省にリコール(回収・無償修理)を届け出たことによる関連費用や税制優遇追加納付費用として400億円を特別損失として計上する。

北米市場向けエンジンの認証に関する課題について、ディーラーやサプライヤー、顧客との合意に基づく補償損失額が当初想定の160億円を上回る見通しとなったことから、280億円を特別損失に計上する。

さらに、21年9月にリコールを届け出た、大型トラックの2段過給コンロッド不具合について、修理内容を変更したことに伴う追加費用で180億円を営業費用として計上する見込みだ。

22年3月期連結業績における親会社株主に帰属する当期純損益は、当初の150億円の黒字予想から一転、540億円の赤字予想となるものの、期末配当予想については「検討中」としている。