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日野、不正の補償で通期最終赤字が最悪の1280億円

2023年3月29日 (水)

荷主日野自動車は29日、2023年3月期通期の連結業績について、ことし2月時点の予想値を修正したと発表した。一連のエンジン認証不正によりトラック運送事業者など4万もの顧客が過大に支払っていた燃料の補償費として600億円を特別損失に計上する。同期の最終赤字は従来予想の550億円から大幅に下方修正し、過去最悪の1280億円に達する見通しとなった。

同社によると、一連のエンジン認証不正では、国内市場向けトラック・バス用エンジンの燃費と排出ガスに関する認証申請で不正行為があった。このうち燃費に関する不正により、顧客は燃費性能がカタログ値を下回るトラックを知らずに使用しており、燃料の軽油代金を過大に負担していた。日野は販売会社と手分けし、燃費性能に問題が見つかったトラックとバス計20万台について、新車で購入していた4万顧客との折衝を続けてきた。カタログ値と実際の燃費性能の差に、1台ごとの使用距離や使用環境などの諸要素を加味して顧客ごとに燃料費の過剰負担分を算出して補償した。4万顧客分を積み上げたところ、600億円に達したという。

特別損失は燃費補償費に加え、米国法人の固定資産の減損処理に関する損失150億円も計上する。通期業績の売上高は1兆5200億円(従来予想は1兆5000億円)、営業利益は150億円(120億円)とそれぞれ上方修正した。海外を中心とした売り上げの増加や、円安、固定費削減の効果という。

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LOGISTICS TODAY編集部
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