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位置決めセンサーの最新モデル、自動倉庫の核に

2022年4月13日 (水)

▲FBPS600iの本体(出所:イリス)

サービス・商品自動倉庫の棚を高速で動き回るスタッカークレーン。その重要部品「位置決めセンサー」の最新モデル「FBPS 600i」が独ロイツェ・エレクトロニックから発売された。国際的な第三者認証機関TUVの安全規格を世界で初めて取得したほか、ISOの要求基準も達成した。

スタッカークレーンは荷物搬送用の自動走行車両のこと。位置決めセンサーは、クレーンに棚の指定位置で正確に荷物を出し入れさせる制御部品だ。安全性の観点から、移動中も静止中も常に正しく現在位置を把握する性能が求められている。

販売窓口の産業機器商社・独イリス日本法人が12日に最新モデルの詳細を発表した。それによると、従来製品は安全規格に準拠していなかったため、位置の正確性を複数のセンサーで確かめるしかなかったが、最新モデルは規格の取得により1台で済む。導入企業にとって、機械とソフトの設計負担や部品のコストが軽減できる。

▲センサーの使用例(出所:イリス)

ロイツェ製センサーは、棚のレール上に貼られているバーコードを読みながら走行する。すでに前モデルで、0.01ミリ単位の位置情報取得と毎秒10メートルの搬送速度への対応を実現していた。通信方式はSSIインターフェースで、対応する通信規格を徐々に広げる方針という。

スタッカークレーンは、より大型・高速化する自動倉庫でニーズが高まっているほか、工場の部品倉庫への導入ケースも増えている。イリスは「安全意識が高まる中で、FBPS 600iはスタッカークレーンの設計の核となる」とコメントしている。