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村田機械、自動倉庫の安定監視にAI搭載カメラ

2018年5月7日 (月)

▲カメラシステム「CSU-100」

サービス・商品村田機械は7日、自動倉庫に搭載する監視用カメラシステム「CSU-100」をベースに、AIによるリアルタイムの画像解析をシステム制御に活用して荷物移載時のトラブルを減らしたり、稼働効率を高めたりする自動倉庫システムを開発し、設備稼動環境で実証試験を開始したと発表した。

ディープラーニングによるリアルタイムの画像解析をカメラシステムに組み込むことで、人の目で監視するのと同のリアルタイムな判断により、検知能力の大幅な向上が期待できるという。

村田機械犬山事業所(愛知県犬山市)の「ムラテック・グローバルパーツセンター」内で実稼働している自動倉庫にディープインサイト(東京都品川区)のエンベデッド・ディープラーニング・フレームワーク「KAIBER」を組み込み、今秋にもフィールドでの実運用を開始する計画。

▲自動倉庫イメージ

KAIBERは、国内初の組み込み分野に特化したディープラーニングフレームワークで、IoT分野などで重要なトレンドとなっている「エッジコンピューティング」の領域にフォーカスし、センサーユニットやゲートウェー、産業用コントローラなどのマイコンデバイスに「簡単に」「素早く」ディープラーニング技術を組み込める。

急増するEC商品の保管・発送需要を背景に、配送センターで稼働する物流システムに対して安定稼働を求めるニーズが高まっているが、自動倉庫では移載装置(スタッカークレーン昇降台)上やラック内の荷物の荷崩れ、梱包の不備などをいち早く検知することで、未然にその後のトラブルを回避することが可能となるものの、扱う製品の荷姿が多様化し、同時に処理速度向上が要求される中ではこれまでのセンサーによる検知だけで、判断に十分な精度を得るのが難しくなっていた。

村田機械では「カメラシステムへのAI機能の付加により自動倉庫の移載トラブルを未然に防止し、顧客の物流を止めない、『かしこい』『やさしい』『とまらない』ロジスティクスソリューションの提供を目指し開発を進めていく」としている。