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国内最大級の内航コンテナ船が完成、井本商運

2022年4月20日 (水)

荷主井本商運(神戸市中央区)は20日、新しい内航コンテナ船が完成したと発表した。内航コンテナ船では同社の兄弟船と並んで国内最大級(670TEU型)で、優れた省エネ性が特徴だ。命名引渡式を21日に山口県下関市の旭洋造船で行う。

引渡し後は京浜・阪神・北部九州航路に投入する。国際フィーダー貨物を戦略港湾にいっそう集荷し、国内貨物についてもモーダルシフト需要に応えて定期航路を拡充する。

新船は次のような構造から省エネ性能が高い。(1)ゲートラダーは特殊な形状の2枚舵をプロペラの両側に配置(2)風圧抵抗の少ない球状船首ブリッジと垂直船首(3)煙突の外形を流線形にすることで空気抵抗を低減(4)フル電子制御エンジンで低燃費・低負荷の連続航行が可能。

▲(左から)ゲートラダー、流線形煙突(出所:井本商運)

居住区も、船員の居室に乗船研修のための10室を追加して計21室とし、大型実習室や女性専用区画も設置するなど、若い船員の教育船としての機能を高めている。

旭洋造船で建造した670TEU型としては、「なとり」(2015年)、「ながら」(2018年)に続いて3隻目となる。ながらに比べて大幅なエネルギー削減が期待されており、政府の「内航船の革新的運航効率化実証事業」にも認定されている。

初入港は21日に門司港、22日に博多港、25日に神戸港の予定だ。