ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

5月12日開幕、国際物流総研・南元一会長インタビュー

4年ぶり開催に込めた思い、トラックショー主催者

2022年4月26日 (火)

話題物流・輸送企業向けに商用車と関連メーカーを出展対象としたトラック・輸送業界で国内最大の展示会「ジャパントラックショー2022」が、5月12日から14日までの3日間、パシフィコ横浜(横浜市西区)で開催される。初開催の16年から隔年で行われてきたこの展示会だが、3回目の20年は新型コロナウイルスの影響で中止となったため、今回は18年以来、4年ぶりとなる。

(過去のトラックショーの様子)

この間、トラック・輸送業界は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、業務環境や取引先荷主の事業環境の変化などに見舞われたほか、「物流の2024年問題」ともいわれる労働環境の抜本的な見直しを迫られ、ロシアによるウクライナ侵攻を受けた燃料費の高騰、経済環境の変化など、先行き不透明な状況が続いている。他方、ロボットの導入加速や自動運転技術の進展、革新的なITサービスの登場など、物流業務のデジタル変革(物流DX)も急ピッチで進行しており、トラック・輸送企業にとって新たなテクノロジーやサービスに関する情報収集は、経営を大きく左右する要素となった。

こうしたなか、国内トラック輸送業界の最新動向を把握するためにも4年ぶりに開催されるジャパントラックショーへの期待感は高い。主催者である国際物流総合研究所の南元一会長に、展示会の抱負や見どころ、テーマに込めた思いを語ってもらった。

▲南元一会長

——2022展示会の抱負とテーマに込めた想いについて

南元一会長:今回は、143社520小間のトラック関連メーカー様にご出展いただき、過去最大規模となった。テーマは「物流、新時代へ」。新型コロナウイルスの影響による、輸出入の減少、経済の低迷で荷動きが悪化する運送業界だが、一方でEC市場の拡大を受け、ラストワンマイルと呼ばれる宅配業者の業績は顕著であるとともに、コロナ禍で物流が社会インフラとして欠かせないサービスであることもより浮彫となった。

今回の展示会では、コロナ禍で加速したDXをはじめ、IoTなどをキーワードとした新技術を中心に、新しい時代を生き抜く次世代製品もラインナップしている。また、輸配送効率の向上、サービスレベルの向上、SDGsへの対応など様々な課題に追われる物流企業経営者に向けて課題解決となる製品・技術を発信し、これまで以上に有益な展示会にしていきたいと考えている。

(イメージ)

——特に見どころは

南氏:メーカーサイドのテーマは環境志向が強い、特にEVベンチャーの出展が目立つ。また、海外の架装や、ドライバー不足に対応する高積載のトレーラーなども見どころだ。展示車両の台数は100台を優に超え、実物の車両を間近で比較検討できるリアル展示会ならではの醍醐味を感じていただけると自負している。

——サポーターズとは

南氏:ジャパントラックショーでは、16年より「ジャパントラックショーサポーターズ」という物流企業の組織を結成している。ジャパントラックショーを通じて、物流業界を盛り上げ、活性化させていきたいという趣旨に賛同している物流・運送企業だ。現在537社が加盟しており、専用招待券を配布したほか、展示会場には専用受付や、コーヒーなどの無料サービスを行う専用ラウンジも用意した。

また、展示会初日の夜にはトラックユーザーである物流・運送会社のネットワークである「サポーターズ」と出展社の懇親会を開催し、より交流を深めていただける場になればと願っている。我々はただ展示会を運営するのではなく、メーカーとユーザーの架け橋のような存在でありたいと願っている。

——最終日は子ども向けの企画も

南氏:ビジネストレードショーがメインではあるが、トラック・輸送業界をより一般の方にも知っていただくため、土曜日は子ども向けのイベントも行っている。出展社から協賛いただき、ミニカーやトランプなどがあたるスタンプラリーを企画している。前回は3000人弱の子どもたちに来場いただき、働くクルマを間近で楽しんでいただいた。

(イメージ)

——コロナ禍での開催だが

南氏:安心・安全にご来場いただけるように、各種感染対策を万全に講じて、実施する。今回よりQRコード付の来場者パスを導入し、ジャパントラックショー公式サイトから事前来場登録をして、カラーで印刷した来場者パスを持参いただくと、受付を通らず非接触で入場できるようにした。

——そのほかにアピールは?

南氏:来場者の皆様にお楽しみいただければと、フードやドリンクを提供するキッチンカーエリアを設けたほか、シウマイ弁当で有名な崎陽軒とコラボレーションした「ジャパントラックショー2022炒飯弁当」を崎陽軒が販売する。ぜひ来場したらお召し上がりいただきたい。

■ジャパントラックショー公式サイト
URL:https://truck-show.jp