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シグマアイ、先端計算技術で倉庫作業効率化を実証

2022年5月10日 (火)

調査・データ東北大学発スタートアップのシグマアイ(東京都港区)は9日、食品包装資材商社の高速と共同で、物流倉庫内作業の効率化に向けた実証実験を開始したと発表した。

量子コンピューティング技術の一つで、膨大な組み合わせの中から最適な解を求める計算技術「量子アニーリング」を活用。高速の物流倉庫内での入庫やピッキング、出庫など一連の作業を効率的に実施できる最適な商品配置を検証する。

(出所:シグマアイ)

多種多様な商品を大量に取り扱う物流倉庫では、作業の効率化が喫緊の課題になっている。先進機器・システムの導入も進んでいるが、こうした取り組みによる効果を最大化するためにも作業動線の短縮が業務負荷の軽減や作業時間の縮減に欠かせない。しかし、商品の大きさや重量と保管場所のスペース、倉庫内の設備位置、入出庫の頻度、さらに同時に発生する作業などを考慮すれば、商品が最適な配置で保管されていないケースも少なくない。

シグマアイと高速は、こうした課題の解決策として量子コンピューティングに着目。量子アニーリングの活用により、高速の物流倉庫内での業務負荷の軽減、作業者の移動距離の短縮、作業精度の向上、作業時間の縮減などの実現を通し、迅速な作業連携や協力体制の構築、オペレーションの効率化を目指す。

両社は今回の実証実験を契機として、広く物流倉庫におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)化の進展につなげるとともに、より働きやすい就業環境の創出を目指す。