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シャープ、自動搬送ロボ複数同時制御の研究を開始

2023年12月19日 (火)

▲自動搬送ロボットの多台数同時制御のイメージ(出所:シャープ)

荷主シャープは19日、東北大学と共同で、量子コンピューティング技術の一種である量子アニーリングを応用した自動搬送ロボットの多台数同時制御に関する研究を開始したと発表した。物流倉庫における千台規模の自動搬送ロボットの最適経路を瞬時に計算可能な高速計算機の開発に取り組む。

量子アニーリングは、膨大な組み合わせパターンから最適解を高速で導き出すのに適した計算技術。自動搬送ロボットが一台増えると、最適経路の計算量は指数関数的に増大し、千台規模を一元管理する計算には数日を要するため実用化は困難だが、今回開発を目指す高速計算機では、汎用コンピュータによる通常の処理と比べて数百-数千倍の速度計算が可能になり、千台規模の自動搬送ロボットの最適経路も瞬時に計算できる。

新技術の開発により、商品の多量・多品種化、倉庫内のロボットオペレーションの複雑化が進む大規模倉庫において自動搬送ロボットの多台数同時制御が実現し、加えてピッキングの順序や商品配置、倉庫全体のレイアウト設計などにも応用することで倉庫運営の効率向上に寄与する。

同社は、自動搬送ロボット開発を20年前から手掛けており、現時点で最大500台までの自動搬送ロボットの同時制御を実現している。東北大学は、量子アニーリングなどの量子コンピューティング分野の研究・教育機関で、多様な社会課題解決に向けた実装化への取り組みを行っている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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