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福通、運送事業の基盤構築奏功し3期ぶり増収増益

2022年5月11日 (水)

財務・人事福山通運が11日発表した2022年3月期連結決算は、営業収益が前期比2.0%増の2912億6600万円、営業利益が4.5%増の220億9100万円、経常利益が3.2%増の231億9600万円、親会社株主に帰属する当期純利益が9.4%増の167億6300万円で、3期ぶりの増収増益だった。

運送事業は、売上高が前期比1.2%増の2543億6400万円、営業利益が9.4%増の208億1000万円で増収増益だった。21年4月に福井越前営業所(福井県)、同12月に福岡糸島営業所(福岡県)と広島観音支店(広島県)を開設するなど、輸送品質向上のための集配拠点整備に注力。25メートルダブル連結トラックの運行路線を拡大するとともに、夜行高速バスや近畿日本鉄道の名阪特急「アーバンライナー」を利用した貨客混載輸送の開始、専用ブロックトレイン「福山レールエクスプレス」の延伸など、幹線輸送の効率化と多様化を推進。労働力不足や環境負荷低減に対応する取り組みを進めた。

流通加工事業は、売上高が7.3%増の197億9600万円、営業利益が4.7%増の33億5700万円で増収増益だった。多様化する輸送ニーズに対応するため、流通加工業務に特化した「福岡空港流通センター」(福岡県)を21年12月に開設。保管機能の拡大を図るとともに、既存施設の稼働率の向上に努めた。

国際事業は、売上高が37.9%増の108億6400万円、営業利益は76.3%増の5億3500万円で増収増益だった。海上輸送の混乱による運賃の高騰やトラック輸送の需要拡大、一部業種における輸入貨物の回復で順調に推移した。

2023年3月期の連結業績は、営業収益が2968億円、営業利益225億円、経常利益238億円、親会社株主に帰属する当期純利益153億円を予想している。