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BIPROGY、日本酒輸出支援PF開始で輸出DX化を推進

2022年5月16日 (月)

サービス・商品BIPROGY(ビプロジー)は16日、日本酒の輸出を支援するプラットフォーム(PF)「J’s Marketplace」(ジェイズマーケットプレイス)のトライアルサービスを開始したと発表した。

ジェイズマーケットプレイスは、輸入事業者と蔵元の新たな出会いを創出するプラットフォーム。輸入事業者と蔵元はジェイズマーケットプレイスを通じてデジタル取引を行うとともに、輸送や通関に関する手続きを進められるのが特徴で、輸出入経験が少ない蔵元でも簡単に輸出入の取引が可能だ。小口注文・小口輸送により大幅な時間短縮と商談機会を創出し、売上増加と顧客満足度の向上も実現する。

(イメージ)

国内における清酒の課税移出数量は、1971年度のピーク時と比べて2019年度は3割以下の46万キロリットルにまで減少。清酒を製造する蔵元も減少傾向にある。一方で、清酒の輸出金額は、「WASHOKU」(ワショク)のユネスコ無形文化遺産への登録もあり、新型コロナウイルス禍でも急成長を遂げており、21年は過去最高の402億円で前年比66%増と順調に伸びている。

輸出拡大を目指す蔵元にとって、展開国の拡大や展開国での取引増加を行うには、輸入事業者との商談交渉をはじめ商談成立後の個別注文、輸出ごとに必要な書類作成と諸手続きや海外輸送の手配・調整を行う必要がある。言葉の壁や海上・国内輸送手段の確保などの課題から、限られた蔵元しか日本酒の輸出ができていないのが現状だ。

19年度に閣議決定された「農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略」では、清酒が重点品目に 位置付けられ、25年には19年比2.5倍の600億円の輸出を目指す。日本の伝統である清酒製造を守り地方産業に貢献度の高い蔵元を維持拡大するには、海外へ販路を広げるための企業基盤の整備が急務となっている。

ビプロジーはジェイズマーケットプレイスを通して、日本酒などの伝統的特産品の越境時に遭遇する言葉の壁や輸送手段の確保などの課題を解決するとともに、蔵元と輸入事業者が円滑かつ自由に取引できるビジネス環境を提供。国内の蔵元や米農家が存在する地域活性化につなげるとともに、日本酒に代表される価値ある日本的特産物の輸出バリューチェーンのDX(デジタルトランスフォーメーション)化を推進していく。

▲J’s Marketplaceを介した日本酒の貿易フロー(出所:BIPROGY)