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(出所:A.P. Moller Maersk)
国際A.P. Moller Maersk(APモラー・マースク、デンマーク)は16日、中国と欧州を中央アジア経由で結ぶ鉄道・海上貨物輸送ルートを開設したと発表した。
ウクライナ情勢の緊迫化を受けて、ロシア上空を経由する航空路線の運航を見合わせる動きが広がるなかで、アジアと欧州を鉄道と船舶で結ぶ輸送ルート開拓の動きは、航空の代替輸送モードの確保と同時にモーダルシフトの推進にもつなげようとする、したたかな戦略が見て取れる。
マースクの提供する新たな輸送ルートは、中国と欧州各地をカザフスタンやアゼルバイジャン、ジョージア、ルーマニアを経由して40日前後で結ぶ。
中国からのコンテナ列車はカザフスタン国境のホルゴスで積み替えられた後、同国のアクタウでアゼルバイジャン・バクーへのはしけに積み込む。コンテナはジョージア・ポティのAPMターミナルに運ばれ、ルーマニアのコンスタンツァへのフィーダー船を経て、欧州各地に運ばれる。
マースクは、生活用品や自動車、家電などに関連した貨物をこのルートで輸送。航空輸送の代替ルートととして訴求することで、アジア・欧州間のサプライチェーンの回復を支援する。