国際欧州委員会は6日、EUの農産物市場制度(CMO)などを改正し、食品サプライチェーンにおける農家の立場を強化する法案について、欧州議会とEU理事会の間で政治合意に達したと発表した。農家と加工業者、小売などの間で付加価値の配分が不均衡になっているとの問題意識を背景に、契約ルールの明確化や生産者団体の機能強化などを通じ、取引の公平性を高める狙いだ。
合意内容では、農家と買い手の取引において書面契約の利用を義務化し、価格条件や数量などの透明性を確保する。これにより農家側の予見可能性を高め、交渉力の底上げを図る。また、生産者団体や生産者団体連合(APO)の認定手続きを簡素化し、農家が市場で集団的に交渉できる体制を強化する。
さらに、「fair」(公平)や「equitable」(公正)といった表示や、「ショートサプライチェーン」といった表現の使用ルールも整備する。消費者向け表示の信頼性を高めるとともに、流通過程の透明化を促す狙いがある。市場が大きく不安定化した場合には、EUが加盟国の対策に追加的な財政支援を行える仕組みも盛り込まれた。
食品表示に関しては、肉の部位名や動物種に関連する用語の保護も導入する。これらの表現は原則として肉製品のみに使用できるようになり、細胞培養由来の製品などには適用されない。一方で、ハンバーガーやソーセージのように植物由来原料を含む加工食品は対象外とする。
今回の合意は、欧州委員会が2024年12月に提示した改正案を基本的に踏襲する内容で、同年9月の「EU農業の将来に関する戦略対話」の提言とも整合する。今後は欧州議会とEU理事会による正式承認を経て、制度化が進む見通しだ。
EUでは近年、農家所得の低迷や投入コストの上昇、サプライチェーンにおける付加価値配分の偏りが問題視されている。今回の制度改正は、農家の収益基盤を下支えするとともに、農産物流通の取引構造を見直す動きとなる。
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