ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

名村造船所、燃費と経済性両立した運搬船引き渡し

2022年5月23日 (月)

荷主名村造船所は20日、伊万里事業所(佐賀県伊万里市)で建造していたばら積み運搬船「FIRST ETERNITY」(ファースト・エターニティ)を引き渡したと発表した。

主要寸法はフランスのダンケルク港へ入港可能な最大船型のDUNKIRK MAX(ダンケルクマックス)を志向。共通構造規則「CSR-BC&OT」を適用して船体構造強度の強化を図るとともに、バラストタンクの塗装性能基準に適した仕様とすることでバラストタンクの腐食防止を推進。船舶の安全性を高めている。

船型改良に加えて、名村造船所が独自に開発した「Namura flow Control Fin」(ナムラフローコントロールフィン、NCF)と「フィン付き舵」を装備。さらに最新型の高効率プロペラも採用することで、推進性能の向上を図るとともに、電子制御式主機関の採用により燃費性能と経済性の両立に成功している。

主機関と主発電機関には、窒素酸化物排出3次規制に適合した機種を採用。エア式船尾管シール装置も搭載することで、環境に配慮した構成とした。港湾内の汚水排出規制も考慮し、生活排水や雨水およびカーゴホールド洗浄水の船外排出を適切に管理する機能として、汚水などの貯蔵タンクを装備している。

■FIRST ETERNITYの概要
全長:291.92メートル
幅:45.00メートル
夏期満載喫水:18.20メートル
総トン数:9万3721総トン
載貨重量:18万2067重量トン
定員:25人
船籍:マーシャル諸島