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テラドローン系、タンク貯蔵分野の業績表彰で金賞

2022年6月9日 (木)

認証・表彰テラドローン(東京都渋谷区)は9日、ドローン点検サービスを提供するグループ会社のTerra Inspectioneering(テラ・インスペクショニアリング、オランダ)が、国際的なタンク貯蔵分野における表彰「第5回The Tank Storage Awards(ザ・タンク・ストレージ・アワード)」で金賞を受賞したと発表した。

ザ・タンク・ストレージ・アワード、は石油化学業界の貯蔵タンクなどのターミナルの業績を評価し、世界のタンク関連企業のコミュニティーをつなぐために2017年に創設された。製品や技術、サービスなど貯蔵タンク業界にさらなる安全性をもたらしたほか、従業員や周辺地域に対するリスクを低減させる企業や製品、新しいテクノロジーに対して贈られる賞。過去最高200社がエントリーする中での受賞となった。

▲授賞式の様子(出所:テラドローン)

近年、世界各地において、石油化学プラントなどの点検作業員の不足やノウハウの継承が懸念されていることから、ドローンによる板厚検査のニーズが高まっている。点検作業でのドローン活用は、点検にかかる時間やコストの削減、作業員の安全性を確保できることから、国内外で注目されている。

非破壊で測定できる超音波「UTドローン」による板厚検査は、従来、高所作業に必要とされていた仮設足場の組み立てや撤去にかかる時間を削減できるのが特徴。これにより検査期間が最大で60%短縮されることから、点検コストカットや検査中の施設稼働停止による機会損失の削減も実現できる。点検事業での先端技術の活用は、点検作業の効率化と安全性の向上に貢献できる成長分野と言える。

テラ・インスペクショニアリングは欧州の大手石油やガス会社を中心に累計500件以上のプロジェクトを実施。日本国内でも煙突、焼却炉、ボイラーなどの内部点検の実績を蓄積してきた。同社の板厚検査で使用する機体は特許も取得。機体には接触触媒のディスペンサーが搭載されており、飛行中でも探触子にカプラントジェルの供給が可能なため、従来の手法よりも効率的に検査を進められるのが特徴だ。

■板厚検査の様子