国際テラドローン(東京都渋谷区)は2日、グループのTerra Inspectioneering(オランダ)と共同で、ギリシャにおける船舶の安全運航にかかるサービスを提供する船舶技術局の保有する、石炭や穀物など原材料を運搬するばら積み貨物船に対して、超音波検査が可能な「UTドローン」の技術を活用した点検を実施したと発表した。
ホールド内のホールドフレーム部分とクロスデッキ裏の内部材を点検。従来は、このような大型船舶のホールド内における高所点検は、高所作業車や足場を設置して点検していた。UTドローンの活用により、安全性を高められるとともに、船を建造・修理するドックに収める必要もなくなることで、点検時だけでなくドック入港にかかるコストや工数も大幅に削減できる。
使用する機体の重量は、安全飛行のため2.5キロ。オランダの特許を取得した接触触媒ディスペンサーが搭載されており、飛行中でもカプラントの供給が可能であるため、効率的に検査を進めることができた。3台の高精度カメラも搭載されており、飛行中のドローンからの映像などを地上から確認できた。
テラドローンは、今後もUTドローンを活用した非破壊検査の普及に取り組んでいく。