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山九、関西最大級の危険物倉庫を訴求/関西物流展

2022年6月23日 (木)

イベント山九は23日、「第3回関西物流展」のブースで、2023年4月の営業開始を予定している関西圏で最大級の危険物倉庫「関西ケミカルセンター」(仮称、大阪府高石市)を訴求。来場者の高い関心を集めた。

関西ケミカルセンターは、同市沿岸部の2万7248平方メートルの敷地に危険物倉庫8棟を稼働する計画だ。常温倉庫4棟と温度管理倉庫4棟で構成。第1類(酸化性固体)▽第2類(可燃性固体)▽第4類(引火性液体)▽第5類(自己反応性物質)▽毒劇物――を対象としており、小口配送や冷蔵輸送、付帯作業にも対応する。

常温倉庫のうち1棟は海上コンテナ作業に対応した高床式で整備し、ドックレベラー4基を設ける。温度管理倉庫は「2度から25度まで」と「15度から25度まで」の2タイプの温度帯を設定。毒劇物を取り扱えるスペースには冷凍倉庫用の断熱材を導入し、冷凍倉庫への変更も可能な仕様とするなど、多様なニーズに対応できるのが特徴だ。

立地面でも優位性が高い。大阪南港から19キロ、関西国際空港から28キロに位置し、ともに阪神高速道路湾岸線で連絡。京阪神を中心とする関西圏各地、さらには西日本の広域アクセスにも適している。

▲関西ケミカルセンター(仮称、出所:山九)

山九によると、すでに多くの問い合わせが寄せられていることから、営業開始後の状況も考慮しながら、さらに2棟の増設も検討。危険物倉庫の需要の高さを象徴している。

今回の関西物流展では、関西ケミカルセンターを中心に、山九の危険物倉庫ネットワークを紹介。関東圏や中京圏、九州北部などの拠点網で、危険物倉庫の需要への対応力を訴求している。

輸送・保管サービスの多様化・高度化を背景に、国内の物流業界で注目を集めている危険物倉庫。新型コロナウイルス感染拡大によるアルコール消毒剤など危険物保管需要の高まりを契機として、こうした施設の整備を検討する動きが急速に広がり、企業のコンプライアンス体制の強化を図る意味合いもあり、危険物倉庫の新設・増設が全国的に相次いでいる。高まるニーズに対応してそのスペックも飛躍的に向上。温度管理機能を搭載したタイプまで出現するなど、技術革新が急速に進んでいる。なかでも、関西圏で最大級の危険物倉庫の整備計画を進めている山九は、とりわけ注目を集める存在となっている。

さらに山九は今回の開催物流展で、山九マレーシアがことし9月にポートケラン港内で稼働するASIA HUB CENTER(AHC、アジアハブセンター)も紹介。倉庫内は12メートルの天井高を確保し、常温に保つ設計とするほか、非加工証明書の発行も可能。クローズドドックを採用し清潔な保管を実現する。倉庫スペースは2万平方メートル。山九の東南アジアネットワークをさらに強化する契機とする。