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KDDI通信障害で郵便に影響、JR貨物32列車が遅延

2022年7月4日 (月)

(イメージ)

国内KDDIで2日未明に発生した大規模通信障害は、物流業界にも様々な形で影響を及ぼし、一部は4日昼時点でも解消されていない。全面復旧が遅れるなか、物流関係者はサプライチェーンへの影響をできるだけ抑えようと、一部の作業を手入力に切り替えるなどの対応をしている。

日本郵便(東京都千代田区)の発表によると、KDDIの通信回線を使っている日本貨物鉄道(JR貨物)の貨物列車が遅れた影響で、近畿・中国・四国地方で引き受けた「ゆうパック」のうち北海道地方で配達する荷物の一部に配達の遅れが発生した。荷物は北海道の貨物駅には到着しているが、システム入力ができないため配達に出すのが遅れ、4日昼時点でも解消できてない。

そのJR貨物は、貨物駅の構内でコンテナの位置を把握するシステムなどが使えなくなり、4日までに32本の貨物列車が遅延した。広い貨物駅構内のどこにコンテナがあるかをフォークリフトに知らせ、列車のどの位置に積んだかを目的地の駅に知らせるシステムだが、社員が代わりに手入力したため、発車が遅れたという。4日昼時点で列車の遅延自体は解消したが、同社が利用している通信全ての回復には至っていない。

ヤマトホールディングスは4日午前、通信障害の影響が依然として続いていると発表した。宅配セールスドライバーへの電話がつながらなかったり、ドライバーから顧客に電話ができない、コールセンターにも電話がつながりにくいといった影響が続いており、オープン型宅配ロッカーPUDOを利用した荷物の発送や受け取りもできない状態という。