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ANA、発注済み最新鋭機の一部を貨物機に変更

2022年7月11日 (月)

(イメージ)

ロジスティクスANAホールディングス(ANAHD)は11日、すでに発注した最新鋭機の機種を一部変更したと発表した。これまで20機の導入を予定していた旅客用のボーイング777-9型機を18機に減らす代わりに、貨物専用機のボーイング777-8F型機を2機導入する。新型コロナウイルス禍でも堅調な貨物航空需要に対応する措置だ。

777-9型機は2014年3月に20機の導入を決めていたが、「貨物事業における将来成長に向けた大型貨物機の確保」を理由に2機分を貨物専用機に切り替える。777-8F型機も「トリプルセブン」という通称で呼ばれる777シリーズの一つ。全長70.9、全高19.5、全幅71.8メートルで、双発機では最大の貨物搭載可能量を誇る。航続距離は8167キロ。在来機と比較して貨物1トンあたりの燃料使用量やCO2排出量、運航コストを抑制できる最先端の大型貨物機だ。実際の導入時期は2028年度以降を予定しているという。

政府の航空輸送統計年報によると、2021年度の航空貨物輸送量は重量ベースで、国内定期航空輸送が前年度比12.1%増、国際航空輸送が29.8%増と伸び、とくに国際貨物はコロナ禍前を上回って過去最高だった。世界的な巣ごもり需要の拡大によるEC(電子商取引)商品などの増加などで、航空各社はこのところ、回復が不十分な旅客輸送を補うため、貨物輸送に注力している。

ANAHDは同日、燃費効率の良い旅客用のボーイング737-8型機30機(確定20機、オプション10機)について、19年1月の発注通り、最終購入契約をメーカーと締結したと発表した。こちらは、国内旅客事業での小型機の低燃費機材への更新が目的だ。実際の導入は25年度からを予定している。