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ソフトバンクロボ物流自動化参入、内外企業と連携

2022年9月12日 (月)

▲自動倉庫システム、オートストア

サービス・商品ロボット開発企業のソフトバンクロボティクス(東京都港区)は12日、物流自動化市場に参入すると発表した。これまで人型ロボットや清掃ロボットなどの開発で培ってきた技術力と、世界の有望テクノロジー企業とのつながりを武器に、倉庫を中心とする物流分野で最先端のロボット・自動化設備を開発、販売していく。大手ITグループの一員である同社の参入で、物流自動化市場の構図は大きく変わりそうだ。

同社はソフトバンクの孫会社で、2014年に設立された。ヒューマノイド(人型)ロボット「Pepper」(ペッパー)の開発企業として知られる。清掃ロボットや配膳・運搬ロボット、床洗浄ロボットなども開発、70か国で3万5000台以上の導入実績があるサービスロボットの世界大手だ。2021年にはノルウェーの倉庫自動化企業「オートストア」に40%出資し、物流分野への進出準備を進めてきた。

発表によると、これまでの自社のロボット開発で得た技術力や知見とオートストアの自動倉庫技術を足掛かりに、まずは自動倉庫やピッキング、荷積み・荷降ろしといった庫内作業の自動化に応用する。世界11か国・12か所の拠点を生かし、国内外の有望なテクノロジー企業を探して提携を積極化し、それらの製品やサービスに独自の改良や組み合わせも施し、物流自動化市場で勝ち残りを目指す。

▲坂田大常務執行役員兼CPO

ロジスティクス事業本部長を務める坂田大常務執行役員兼CPO(最高個人情報責任者)は同日、千葉県内で開いたショールーム内覧会で記者会見した。物流業界が直面する「2024年問題」について、「ドライバーだけでなく倉庫でも人手不足は深刻。自動化は待ったなしだ」と参入理由を述べた。顧客の物流企業に手厚いサポートとワンストップサービスを迅速・柔軟に提供することで、「後発だが、キープレーヤーになる」と抱負を語った。

記者会見では、オートストアや、ドイツのウエアラブル端末メーカーのピカビ、中国のロボットメーカーのXYZロボティクスのトップらのビデオメッセージを披露し、海外企業とのネットワークの強さを誇示した。

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