センコー・西鉄・JR貨物、航空貨物OLTに鉄道

環境・CSRセンコー、西日本鉄道、日本貨物鉄道（JR貨物）は13日、西鉄りんくう貨物センター（大阪府泉佐野市）から成田・羽田空港国際貨物地区への航空貨物の保税運送（OLT）で鉄道輸送を始めると発表した。輸出者のサプライチェーン最適化に寄与するとともに、「物流の2024年問題」や脱炭素化など複合的な業界課題の解消を図るのが狙い。既にことし9月からテスト輸送を開始しており、本格稼働は23年4月を予定する。

増加する地域間の航空貨物の保税運送について、新たな安定供給が可能なルートを構築して、将来的に貨物の半分程度を新ルートで運送できるようにする。今回の取り組みにより、「西鉄りんくう-成田・羽田空港国際貨物地区」の全工程を10トントラックで輸送した場合に比べて、CO2排出量が60％少なくなる。

▲西鉄りんくう貨物センターから成田・羽田空港への鉄道輸送（出所：JR貨物）

発表によると、関空を出発する国際線は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で便数が減少。徐々に回復基調にあるものの、コロナ禍前の水準には戻っていない。こうした中で、西鉄はコロナ禍当初から、比較的便数が多い成田・羽田発の国際線に着目。関空発の便数減を補強するフローとして、関空対岸にある西鉄りんくうの税関で輸出許可を受けた外国貨物について、長距離トラックで保税運送を行い、成田・羽田空港国際貨物地区まで搬送してきた。

西鉄は航空貨物や保税に関する知識、JR貨物は貨物鉄道の輸送サービス、センコーは鉄道利用運送事業者としてのコンテナ輸送のノウハウをそれぞれ生かし、モーダルシフトを通じてグリーン社会の実現に貢献するとしている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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