センコー、近畿圏初のG企業間一括IT点呼を始動

ロジスティクス遠隔（IT）点呼制度の施行に伴い、センコーは15日、グループ企業間におけるドライバーのIT点呼を一括実施できる体制を整備し、1月に始動したと発表した。グループ企業を含めて複数拠点での点呼業務実施は近畿圏で業界初という。中核となる「集中IT点呼センター」を設けるなど点呼の最適な体制化を通じて、管理者の働き方改革を推進する。

発表によると、IT点呼は、自動車運送事業者が安全運行するため、通常は対面で健康状態などを確認するものを、パソコンなどのIT機器を用いて非対面により行うもの。安全に優れた事業所に認定するGマークを取得した営業所（安全性優良事業所）だけが実施できる。

しかし、これまでドライバーのIT点呼業務は同一企業内に限定され、グループ会社間では実施できなかった。一方で、グループ会社の小規模な営業所では休日や深夜・早朝に運行するドライバーのために点呼者を確保する必要があり、管理者が休日出勤したり時間外労働をしたりして労働時間が増大していた。さらに点呼者の高齢化も進んでおり、点呼実施の安定体制構築が求められていた。

こうしたなか、同社は2016年から、関係団体と協力してグループ企業間でのIT点呼を可能にする法制化を国土交通省に働きかけた結果、22年4月に遠隔点呼の規制緩和が実現した。

▲グループ会社のドライバーのIT点呼を行う様子（出所：センコー）

具体的には、滋賀県にあるセンコー守山PDFセンターを親拠点とし、愛知、三重、滋賀、石川、福井、富山の6県・グループ企業3社（東海センコー運輸、三重センコーロジ、北陸センコー運輸）・親拠点を含めた計8拠点による遠隔点呼の運用を始めた。

今後は、ほかのエリアにも親拠点を新設してセンコーが管轄するグループ企業全体で遠隔点呼ができる体制づくりを目指す。運行管理のレベルアップと点呼体制の安定化とともに、働き方改革も推進していく。

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LOGISTICS TODAY編集部
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