ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

TRATONグループ、22年売上は3割増の5.8兆円

2023年3月8日 (水)

国際フォルクスワーゲンのトラック部門などが集まった商用車大手のTRATON GROUP(トレイトン・グループ、ドイツ)は7日、2022年連結決算を発表した。売上高は前期比32%増の403億3500万ユーロ(5兆8400億円)で、初めて400億ユーロを超えた。調整後営業利益は29.5%増の20億7100万ユーロ(3004億円)で、増収増益となった。販売台数は12%増の30万5485台だった。

(出所:TRATON GROUP)

発表によると、売上高の増加は米Navistar(ナビスター)の買収による新車販売台数の増加や、販売の好調さ、適切な価格水準、車両サービス事業の成長によるもので、ナビスター分を除いても10%の増収となった。とくに売上高全体の21%を占める車両サービス事業の売上が前期比33%増の85億ユーロ(1兆2300億円)と、業績に大きく貢献した。ロシアによるウクライナ侵攻の影響を受けたMAN Truck & Bus(マン・トラック&バス)の生産停止などの影響は大きかったが、増益を確保した。

トレイトン・グループのクリスチャン・レヴィンCEO(最高経営責任者)は「30年近く商用車業界にいるが、2022年ほど課題に満ちた年はなかった。新型コロナウイルスの流行やサプライチェーンの大混乱、ウクライナ情勢、欧州のエネルギー危機、史上最高レベルのインフレといった困難な状況にもかかわらず、戦略を前進させることができた」とコメントしている。

同グループでは、ナビスターの買収効果が現れ始めている。すでに同社製パワートレインのScania(スカニア)車への導入が動き出しており、マンやVolkswagen Truck & Bus(フォルクスワーゲン・トラック&バス)も数年のうちにこのパワートレインを組み入れる予定。これら4大ブランドによる「規模の経済」が回り始めているという。EV(電気自動車)については、22年にグループで1740台を販売した。今後の世界的な電動車への移行にも「トレイトン・グループが主導的な役割を果たす」と、積極的な姿勢を示した。

23年の連結業績については、高水準の受注残を根拠に販売台数、売上高ともに5~15%の増加を見込む。主要部品の供給不足が再び悪化しないことを前提条件としている。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com