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商船三井社長、多角的ビジネス展開強調

2023年4月3日 (月)

▲入社式であいさつをする橋本社長(出所:商船三井)

ロジスティクス商船三井は4月1日、海上・陸上の新卒採用者90人を迎えたと発表した。入社式で同社の橋本剛社長は、新たに発表した経営計画「ブルーアクション2035」に基づき、グループとして世界中に拠点を持ち、多角的なビジネス展開を進めていくことを強調。特に、アジアや中南米、中近東など成長が見込める地域を注目し、海運事業だけでなく、LNG船輸送や不動産・物流、クルーズなど多様なビジネスに取り組む方針を示した。また、積極的な投資に加え、ヒトの重要性も強調「組織の強さを維持しながら社会貢献も目指す」と語った。新入社員には、会社としての成長に貢献しつつ、個人的な能力を最大限に活かすことへの期待を寄せた。

■訓示の詳細

今日は大勢の皆さんをお迎えすることができ大変うれしく思います。

これほど多くの新入社員をお迎えすることになりました背景ですが、先日発表しました新しい経営計画「ブルーアクション2035」の通り、当社グループは遠大な成長計画を発表しました。

日本の経済的地位が相対的に下がっていく中、東南アジアやインドを中心としたアジア地域は高い成長率を維持しており、それを追いかける形で中近東、アフリカ、中南米諸国にも成長発展の余地があります。従来型の日本を中心とした海運ビジネスも当社の中核ではありますが、世界中に拠点を張り巡らせてこうした成長地域の新しいモノの流れを取り込む物流ビジネスの比率が高くなって参ります。

また当社グループは長らく伝統的な海運専業を続けて参りましたが、海運業は市況に左右される要素が強く、好不況を繰り返してきた歴史がありました。様々なステークホルダーの皆様への責任を果たすために、堅実でサステナブルな経営で安定的に成長していくべく、経営の多角化に取り組んでおります。

例えば海運事業の中でも長期安定利益が見込めるLNG船輸送業のようなビジネス、非海運事業では海洋事業や、不動産・物流事業、旅客サービスであるクルーズやフェリーといった事業で海運産業とは違うビジネスサイクルの事業に注力することで、海運事業の景気循環に関わらず安定的に成長を達成していける企業になりたいと考えております。

このグローバルで多角的な発展のために、財務的には積極投資を続けて将来の成長に繋げて参りますが、最も重要な要素はヒトです。挑戦する事業が困難であればあるほど、それを達成するための組織としての強い体力が問われます。その根幹がヒトですので、皆さんには当社グループの組織の中で最大限ポテンシャルを伸ばしていただき、個人としてチームとして会社の発展に寄与していただくと共に、業務を通じて社会貢献をしていくことで社員の皆さんの社会生活が充実し会社の価値も向上させるような好循環が生まれることを強く願っています。橋本剛社長