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進取の気性発揮を、川崎汽船・明珍社長が訓示

2023年4月4日 (火)

入社式であいさつをする明珍社長(出所:川崎汽船)

財務・人事川崎汽船の明珍幸一社長は3日、入社式のあいさつを行った。明珍社長は「ことし入社した新入社員は、コロナ禍による学生生活の制約や苦労を経験してきたと察しており、川崎汽船の海運業の使命の重要性を改めて認識した3年間であった」と振り返り、「昨年公表された新たな5か年にわたる中期経営計画の下、低炭素・脱炭素化社会の実現に貢献するとともに、当社事業のコアである安全運航や高い輸送品質を磨くために取り組みを強化していく」との決意を協調。「今後も川崎汽船が成長するためには、自らの担当業務や当社が培ってきたさまざまな知見やノウハウをしっかりと取得し、常に相手の立場に立ち、進取の気性を発揮」するよう求めた。

■入社式あいさつ詳細

皆さん、入社おめでとうございます。今日ここに陸上職41名、海上職11名の皆さんを当社の一員として迎え入れたことを本当に嬉しく思います。

今年、入社される皆さんは3年間にわたるコロナ禍により、さまざまな制約を伴う学生生活を余儀なくされ大変な苦労があったのではと察します。我々、海運業にとっても「モノの流れを止めない」「人々の生活を支える社会インフラとして働き続ける」という使命の重要性を改めて認識した3年間でした。

当社は昨年5月に、新たな5か年にわたる中期経営計画を公表しました。この中計は役職員一同が将来のあるべき姿につき徹底的に議論を進めた「未来創生プロジェクト」を踏まえて策定したものです。過去と同じ轍を踏まぬよう投資規律を維持するとともに、海運が当社の事業領域の主軸となることを再確認しました。

低炭素・脱炭素化社会の実現への貢献と収益成長を両立させるため、当社グループの強みを最も生かせる事業領域をさらに磨き、経営資源は、成長をけん引する役割を担う事業に集中的に配分する計画です。同時に、環境対策として低炭素化・脱炭素化 を実現するための取り組みを強化し、当社事業のコアである安全運航や高い輸送品質をさらに磨いていきます。その為には人材の確保・育成やデジタル社会への対応など足腰の強化が必要となります。

足元の事業環境に目を向ければ、ロシア・ウクライナ情勢やその影響に伴うエネルギー資源価格の高騰、加熱したインフレに対応した急速な金利引き上げなど、刻々と状況は変化しています。今日から川崎汽船の一員となった皆さんは、ともにこの中期経営計画達成に向けて、一人一人が持つ個性を発揮すると同時に、アンテナを高く張り、幅広く視野を広げて変化を先取りする姿勢を持つようお願いします。従来の発想に捉われず、果敢に新たな取り組みに挑戦するためには、まずは自らの担当業務や当社が培ってきたさまざまな知見やノウハウをしっかりと取得してもらうことが必要です。その上で常に相手の立場に立ち、思いを馳せ「進取の気性」を発揮していくようお願いします。

特に本船運航の最前線での活躍を期待される海上職員の皆さんは、入社後しばらく海上勤務が続くことになりますが、乗船勤務での一つ一つの機会を大事にし、経験を糧として、知識、技能を蓄積してください。分からないことはちゅうちょなく上司、先輩に聞き、現場で技術を習得し基本動作を確実なものとしてください。これらを積み重ねることで当社の最重要課題である安全運航を支えることとなります。

安全で高品質かつ環境に優しいサービスの提供により、物流インフラを担い世界の人々の豊かな暮らしに貢献し、企業価値を向上させるべく一緒に力を合わせて取り組んでゆきましょう。本日は誠におめでとうございます。明珍幸一社長