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自動車の特許資産規模、1位トヨタ、2位デンソー

2012年10月11日 (木)

荷主パテント・リザルトは11日、独自に分類した「自動車・輸送機器」業界の企業を対象に、各社が保有する特許資産を質と量の両面から総合評価した「自動車・輸送機器業界特許資産の規模ランキング」をまとめ、発表した。

ランキング結果は、1位トヨタ自動車、2位デンソー、3位本田技研工業となった。

1位のトヨタ自動車は、ハイブリッド車や電気自動車などへ搭載されるバッテリーの充放電回路の分野で多数登録されているが、注目度の高い特許として「プラグインハイブリッド車の充電システムに関する異常判定」が挙げられる。また、変速操作機構の技術に関して「シフト用モータの耐久性低下を抑制できるシフト制御装置」の特許が高評価となっている。

2位のデンソーは、主力分野である燃料噴射装置やITS関連の貢献が大きいものの、これらの中核分野以外でも、中国やタイなどアジア圏へ積極的に出願している「乗員の検知性を低下させずに荷物置きの誤検知を防止できる着座センサ」や「複数の配管を一括して複数の流体流路に固定できる配管継手装置」など注目度の高い特許がさまざまな分野で登録されている。

3位の本田技研工業は、車体構造に関する技術が多数登録されているが、特に中国や米国だけでなくブラジルへも出願している「設計自由度を高めつつ、アクセルペダルブラケットの支持剛性を高める車体前部構造」の特許が高評価となっている。

また、2001年に出願された「燃料電池の暖機を迅速化する燃料電池暖機装置」の特許は、拒絶理由通知書にも多数引用されてきたが、拒絶査定不服審判を経て3月に登録となっている。

そのほか、ヤマハ発動機は、前年の9位から6位へと躍進し、製造工程での電気部品取り付けに関する「部品実装装置」の特許がけん引役となっている。

2011年4月1日から3月末までの1年間に登録された特許を対象に、個別特許の注目度を得点化する「パテントスコア」を用いた評価を行い、企業ごとに総合得点を集計した。