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日本郵船、バングラデシュでばら積み船解体

2023年7月7日 (金)

ロジスティクス日本郵船は7日、グループ会社のNYKバルク・プロジェクトが所有するばら積み船「KAMO」が解撤(かいてつ)を6月に完了したと発表した。KAMOは3月にバングラデシュのPHPヤードに入渠していた。同社によると、バングラデシュで、国際海事機関が採択した船舶解体時の労働安全確保と環境保全条約「シップリサイクル条約」の基準を満たしたヤードでの解撤は、日本の海運会社では初という。

▲PHPヤードで解撤中のKAMO(出所:日本郵船)

PHPヤードはシップリサイクル条約の基準を満たし、日本郵船の認証を得たPHPシップブレーキング・アンド・リサイクリング・インダストリーズが運営する。

船の解撤には、船舶管理会社からの監督者に加え、日本郵船からも海技者や技師を派遣。燃料油を始めとする有害物質の管理、解撤作業の安全手順の順守などを徹底し解撤を完了した。

また、ビジネスと人権の指導原則「ビジネスと人権に関する指導原則(UNGPs)」に沿って第三者機関が人権へのリスクを分析・評価し適切な対策を実行するプロセス「人権デュー・ディリジェンス」を実施し、人権保護の観点から適切な解撤が行われたことも確認した。

船舶の解撤場所は、労働コストの安いバングラデシュやインドといった新興国に集中し、安全管理や有害物質管理に問題が解撤ヤードの存在が国際的に問題視されているという。こうした中、バングラデシュは6月にシップリサイクル条約を批准し、条約の発効が決定した。

日本郵船は、日本政府が実施した、バングラデシュでの解撤ヤードのモニタリング調査事業委員会に参画し、シップリサイクル産業の安全衛生管理や環境汚染対策向上に取り組んでいる。7月3日にはバングラデシュ国内の解撤ヤード2社を認証ヤードで新たに追加している。

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LOGISTICS TODAY編集部
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