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常石造船、LPG運搬船タンクを完全内製化

2023年7月12日 (水)

▲完成した圧力式タンク(出所:常石造船)

荷主常石造船(広島県福山市)は12日、LPG運搬船の圧力式タンクの完全内製化を実現させたと発表した。タンクは同社で建造するLPG運搬船の1番船に搭載される。圧力式タンク製造には、タンク端部の鏡板成形という課題があったが、同社の既存設備を用いて解決し、製造に至ったという。

製造された圧力式タンクを搭載するLPG運搬船は、貨物タンク容量5000立方メートル、全長99メートル、幅17.6メートル、深さ8メートルで、同社グループの三井E&S造船から、ガスシステムの詳細設計・組立要領や精度管理手法などにおいて開発協力を得た。

同LPG運搬船は、推進抵抗を低減する船体形状や最新主機の搭載によって、貨物タンク容量5000立方メートルLPG船クラスの汎用的な主寸法を維持しつつ、CO2の排出規制であるエネルギー効率設計指標(EEDI)フェーズ3をクリアしている。加えて、エンジンで生成された窒素酸化物(Nox)を低減する排ガス処理装置である選択触媒還元(SCR)の搭載により、環境性能にも優れている。

同社は2025年までに、ゼロエミッション船の実現を目標に掲げており、今回のLPG運搬船の圧力式タンク内製化を皮切りに、LNG・メタノール・アンモニア・水素などの次世代燃料船の建造と需要の拡大に向けて、圧力式タンク製造で培った技術を他燃料タンクに転用していくという。

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LOGISTICS TODAY編集部
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