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寺岡精工の、物流DXを実現するピッキングソリューション

ピッキング現場改革から目指す2024年問題解決

2023年8月24日 (木)

話題創業以来「秤」(はかり)の開発から事業を拡大させ、物流向け先進機器の自社開発を通して、物流改革に貢献してきた寺岡精工。9月に開催される「国際物流総合展2023 第3回 INNOVATION EXPO(イノベーションエキスポ)」へ出展する同社のコンセプトは「“物流DX”を実現するピッキングソリューション」。25年には創業100年を迎えるという実績とノウハウに裏打ちされた物流ソリューションは、どれも現場の最適化において説得力のあるサービスばかりだ。

現場目線での物流改革に取り組む同社は、今回の展示会にもまた新しいソリューション「カウンティングカート」「InfoTag連動3マルチピッキングカート」を初出展し、現場で拾い上げた課題への解決策を、さらにバリエーション豊かに提案する。

ピッキングソリューションを通して、2024年問題の課題解決にも貢献する同社の取り組みと、各製品の見どころについて話を聞いた。


▲業界最多のバリエーションを誇るピッキングカート

軽量物の計数精度を高めたピッキングカートの新機種を発表

▲軽量アイテムのピッキングに特化した「カウンティングカート」

新製品となるカウンティングカートは、同社の主力製品でもある「計量器内蔵ピッキングカート」に、新たに軽量アイテム用スケールを搭載し、今まで対応できなかったより細かくて小さなアイテムも、高精度かつ高効率にピッキングできる機能を搭載したもの。計数、検品、現品票プリント機能などを搭載し、アイテムピックから出荷までの一連の作業を完結。庫内作業を効率化する従来の重量検品機能に加え、より小さく軽量なアイテムに対応する高精度な専用スケールを備える。

「近年、自動車部品をはじめとするパーツ用品や電子部品など、軽量物を取り扱う企業などから軽量アイテムにも対応できるピッキングカートへの要望を数多くいただいており、軽量物まで一括してピッキングができ作業効率化をサポートする新機種を開発しました」(ロジスティクスソリューション事業部 事業部長・石山眞二郎氏)

30キログラムまでのアイテムに対応する従来の計量器を備えた4つの投入用スケールに加え、10グラム未満の軽量アイテムでの計数精度に特化した軽量スケールを搭載することで、より多様なピッキング作業に対応。今までのピッキングカートでは計数、検品には不向きだったパーツ用品、電子部品、プラスチック部品、アクセサリー、文具など、ごく軽量のアイテムに関しても、カウンティングカートによってピッキング・計数・検品・梱包までの一連の作業が可能となった。

▲ロジスティクスソリューション事業部 事業部長・石山眞二郎氏

もともと、カウンティングスケール自体は秤メーカーの同社にとって30年以上にわたる主力製品であるが、これまでは据え置きタイプのものがほとんど。ピッキング作業現場で場所を選ばず効率的に使用できる製品が求められていたことも、このカウンティングカート開発につながったという。

「軽量アイテムを取り扱うパーツセンターなどの企業で課題だったピッキング作業も、カウンティングカートによって数量間違いの防止や後工程での検品作業削減を実現し、出荷精度と作業効率を飛躍的に高めることができます」(石山氏)

現場の声をもとに改良を続けてきた同社の開発力は、多彩な現場ごと、作業環境ごとに対応するさまざまな製品を提供してきたことから、ピッキングカートにおいては業界最多のラインアップを誇り、カウンティングカートも新たにそこに加わる。

「現場の声を大切にするという点においては、袋詰めや梱包作業時に使うテープ・輪ゴムなどの小物入れや、袋などを引っ掛けることができるバーを搭載するなど、細かい部分でもユーザーの声を反映しています」(石山氏)。一つ一つの課題に具体的な解決策で応える同社の開発力が随所に生かされている。

現場に応じた提案、電子棚札連動ピッキングカートも新機種拡充

▲電子棚札(ESL)と新製品「3マルチピッキングカート」を連動

「InfoTag連動3マルチピッキングカート」もまた、現場の声を参考に、新たにラインアップに加わった1台。商品棚に価格などを掲示する電子棚札「InfoTag」とピッキングカートを連動させ、ピッキング対象商品の棚札のLED部分を点滅させることで作業効率を高める連携ソリューションである。ピッキングカートはすでに4つの投入スケールを装備した4マルチタイプを発表しているが、今回新たに3マルチタイプを公開。

「より狭い現場などでも取り回しの良い、コンパクトな3マルチのカートをラインアップします。これも現場の声を参考に開発しました。ネットスーパーなどの店舗内でのピッキングなどで高い性能を発揮します」(ロジスティクスソリューション事業部 営業部 ソリューション販売課 次長・井上隆央氏)

▲ロジスティクスソリューション事業部 営業部 ソリューション販売課 次長・井上隆央氏

値札のデジタル化が進む店舗型ネットスーパーでの活用はもちろんだが、倉庫の管理ラベルや部品棚ラベルの電子化に活用されるInfoTagは、バックヤードや物流倉庫でも機能を発揮する。ピッキング作業を開始すると、注文を受けた商品に基づいたInfoTagのLEDランプが点滅し、スムーズに目的の商品を見つけることができる。

さらに3マルチピッキングカートによってピッキングと同時に重量検品とバーコード検品を完了するため、後工程での検品工程は不要。両システムの連動によって、ミスを防止し、ピッキング作業の効率化を実現する。

SASと重量検品アソートカートの独自連携システムで仕分けミス削減

また同社は、種まき式の仕分け現場での効率的で高精度な仕分けソリューションとして「重量検品アソートシステム」を開発しており、近日発売を予定する。

このシステムは、従来の仕分け現場での「デジタルアソートシステム」(DAS)で発生する、投入間口のミス、投入数のミスなどを防止するソリューション。正しい投入間口のシャッターだけが開いて他の間口への誤投入を防ぐ「シャッターアソートシステム」(SAS)と、カート内蔵の計量器で重量をもとに数量チェックすることで投入数の間違いを防ぐ「重量検品アソートカート」を連携させることで、仕分け作業の精度を高める同社独自のソリューションとなっている。種まき式の仕分け現場でのヒューマンエラーを徹底して防ぐ画期的なシステムだ。

「総合物流ソリューション」で2024年問題に対応する開発力

物流業界の課題となっている2024年問題に対して、同社は、入荷から出荷に至るまでの全工程それぞれに対応するサービスを提案する。「物流センターの作業改善によって荷待ち・荷役の発生を防ぐことが、ドライバーの労働環境改善にもつながります。現場課題に対応して『出荷ミスの撲滅と作業時間短縮』を進める製品の提供によって、2024年問題の解決につながると考えています」(井上氏)

▲2024年問題解決のカギ“出荷時間の短縮”を実現する自動採寸計量器「マイクロSMART QBING」

例えば、荷物をコンベヤーに乗せるだけで瞬時に梱包荷姿の採寸・計量・バーコード読み取りを行う出荷支援ソリューション「マイクロSMART QBING」も、出荷時間の短縮を実現して2024年問題の解決に貢献するシステム。ピッキング現場以外のあらゆる作業工程でも総合物流ソリューションを提供し、多彩なラインアップでユーザーに応じたシステムを用意できるのが同社の強みだ。

業種、商品、作業環境などに応じて最適な総合物流ソリューションを用意して、物流DXを実現する同社は、今そこにある現場の問題に、堅実に対応し続けることで2024年問題の解決を目指していく。

寺岡精工の出展概要

会期:2023年9月13日(水)〜15日(金)、10時〜17時
会場:東京ビッグサイト(東京国際展示場)西1-4ホール
ブース:保管業務効率化ゾーン ブース番号「2R-13」
来場方法:公式ウェブサイトでの「来場者事前登録」が必要(無料)
https://www.logis-tech-tokyo.gr.jp/ie/index.html