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外航海運72社、半数近くが採算割れ、TDB調べ

2012年11月8日 (木)

ロジスティクス帝国データバンクは8日、外航海運72社の経営実態調査を行い、結果を公表した。

海運業界は2003年後半から運賃相場が上昇し続け、バブル期を迎えていたが、08年9月に発生したリーマン・ショックを機に世界的に荷動きが急減速し、運賃相場が下落。

これによって収入が減少したほか、燃料費の高騰が収益を圧迫。さらに、海運バブルに乗じて発注していた船舶が続々と完成しているため、世界的に船舶が供給過剰状態となり、苦しい経営環境を強いられている。

72社の総収入高は、10年度に前年度比14%増の4兆962億円に増加したものの、11年度は3兆8695億円に減少、ピーク時の07年度より29.9%減った。

11年度の赤字企業は、判明した50社中23社で、46%。また、上場企業10社中、11年度は増収企業が3社、減収企業が前年度でゼロだったのに対し3社に増加。

運航エリア別の11年度の総収入高は、「世界各地向け」が前年度比6.3%減、「中国、韓国、東南アジア向け」が同1.7%減とそれぞれ下回った一方、「中近東向け」が同4%増となった。