22年BtoCのEC市場規模は9.9％増、22.7兆円

EC経済産業省が31日にまとめたEC（電子商取引）に関する国内市場調査結果によると、2022年のBtoC（消費者向け）の市場規模は前年比9.9％増の22兆7000億円、BtoB（企業間）の市場規模は前年比12.8％増の420兆2000億円となった。EC化率もBtoCが0.35ポイント増の9.13％、BtoBが1.9ポイント増の37.5％とそれぞれ伸長した。

BtoCの分野別市場規模は、物販系が5.4％増の13兆9997億円、サービス系が32.4％増の6兆1477億円、デジタル系は6.1％減の2兆5974億円だった。

物販系では市場規模の大きい主要品目でいずれもEC化率が増加しており、「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」は3.88ポイント増の42.01％（市場規模は2兆5528億円）、「書籍、映像・音楽ソフト」は5.96ポイント増の52.16％（市場規模は1兆8222億円）と高い数値を示した。市場規模の大きさの割にEC化率が低い「食品、飲料、酒類」は0.39ポイント増の4.16％で、市場規模は2兆7505億円。

▲物販系分野のBtoC-EC市場規模、EC化率の経年推移（出所：経済産業省）

サービス系は、市場規模の3割以上を占める「旅行サービス」が新型コロナウイルス禍で落ち込んでいたが、規制緩和を受けた外出需要の高まりで持ち直した。旅行サービスの市場規模は67.95％増の2兆3518億円に上り、そのほかでは「飲食サービス」が33.69％増の6601億円、「チケット販売」が73.89％増の5581億円とそれぞれ回復した。

デジタル系では主要の「オンラインゲーム」が18.79％減の1兆3097億円と大幅に減少。「電子出版」（10.16％増、6253億円）、「有料動画配信」（14.98％増、4359億円）、「有料音楽配信」（14.27％増、1023億円）は増加した。

▲サービス系、デジタル系分野のBtoC-EC市場規模の経年推移

その他、CtoC（個人間）の市場規模は6.8％増の2兆3630億円。日中米の3国間における越境EC市場はいずれの国の間でも増加しており、日本の消費者の購入額は6.1％増の3954億円、米国消費者は8.3％増の2兆2111億円、中国消費者は6.2％増の5兆68億円で、中国消費者による日本事業者からの越境EC購入額は5.6％増の2兆2569億円だった。

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LOGISTICS TODAY編集部
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