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メディセオ、兵庫・西宮市に高機能物流拠点を開設

2023年9月1日 (金)

メディカルメディパルホールディングス(HD)は1日、子会社の医薬品卸メディセオ(東京都中央区)の新物流拠点「阪神ALC」が兵庫県西宮市で完成したと発表した。同社は2009年の神奈川ALC(横浜市戸塚区)の開設を皮切りに拠点再編を進めており、13か所目となる阪神ALCの開設により全国を網羅した流通ネットワークが完成する。

▲「阪神ALC」外観(出所:メディパルホールディングス)

建物は地上4階建ての鉄骨造で、延床面積は4万3068平方メートル。医薬品・医療材料・医療機器・臨床検査試薬など幅広い商品を扱う。独自に確立した需要予測システムで在庫を適正管理し、過剰在庫や品切れを防ぎつつ定時適量の納品を図る。また、安定した出荷体制の構築と生産性向上へ向け、阪神ALC内には最新鋭の自動化ソリューションを多数採用した。

ピッキングシステムは、富士通のAI(人工知能)を活用した独自システムを構築。一定の受注単位でAIによってピッキングを最適化する計算が行われることで、出荷時間の短縮やピッキング作業と搬送の効率化につなげる。ことし3月に神奈川ALCで採用した「ピッキング・オプティマイザー」で培った技術を応用したAIを適用しており、富士通によれば、ピッキング生産性は神奈川ALCの5倍を見込んでいるという。

神栄子会社の神栄テクノロジー(神戸市中央区)とメディセオが共同開発した、スマートセンシング技術を活用したマテハン機器の異常検知システムも採り入れる。突発的な機器の異常を検知する独自のアルゴリズムと、神栄テクノロジーが運用するスマートセンシングプラットフォームとを掛け合わせることで、センサーの測定データの解析から外部転送、データ蓄積、異常が検出された場合の即時アラートの発信まで、一括して対応できるスマートセンシングシステムを構築した。

アイオイ・システム(東京都品川区)とは、コンベヤー搬送中に自動で書き換えができる、スマートタグによる電子SCM(出荷梱包表示)ラベルを共同開発した。ラベルは電子ペーパーを採用し、NFC(近距離無線通信)搭載のスマートフォンなどで書き換えができる。電池なしで100万回以上の書き換えに対応する。スマートタグのIDは数メートルの距離で取得できるため、近距離での書き換え、遠距離でのID取得が可能になる。

建物は免震構造を施し、停電時の自家発電設備、緊急配送用バイク、自家給油設備などを配備するなど、自然災害時の事業継続体制も整備した。

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LOGISTICS TODAY編集部
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