ロジスティクス封かん機メーカーのロック(大阪府八尾市)は3日、15のメーカーや物流企業などと「ぶかぶか梱包をやめようプロジェクト」を立ち上げ、本格始動を開始すると発表した。このプロジェクトは、非効率な配送につながる要因となる、商品サイズと比べてぶかぶかな梱包から、商品サイズに適したぴったりな梱包への切り替えを促すもの。EC(電子商取引)事業者や流通業者などに対し、梱包形態と配送効率への理解を促すことで、再配達の削減など物流ドライバーの労働環境改善につなげる。
同社によると、2021年度の宅配便取扱個数の11.8%が再配達によるもので、これは年間6万人分のドライバーの労働力に相当することに加え、再配達に伴うCO2排出量は年間で25.4万トンに上るという。同プロジェクトでは、EC事業者や流通業者などに向けて商品サイズに適した梱包材の仕様を促し、再配達の削減を促進する。例えば、高さ20ミリを超えるぶかぶかな梱包材に入った商品を、高さ20ミリまでの資材に梱包できれば、一般的な郵便受けに入るサイズとなるため、受取人不在による再配達を減らすことにつながる。
プロジェクトの調査によれば、40%以上の消費者が商品のサイズに合わない大きな梱包で商品を受け取った経験があるといい、本来は郵便ポストに収まるサイズの商品でも、受取人不在の場合は再配達となるケースがあった。調査では、このケースで再配達を余儀なくされた消費者は50%以上で、その場合は最大4倍以上の送料がかかることもあるとしている。
プロジェクトはロックが中心となり、運送会社の大栄(大阪市此花区)やロジックスライン(千葉県成田市)、包装資材を扱うシンワ(大阪府高槻市)、ミマス(東大阪市)など15の企業・団体が賛同する。
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