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新明和工業、中国で廃棄物処理のPFI事業受託

2012年11月27日 (火)

産業・一般新明和工業(兵庫県宝塚市)は27日、持分法適用関連会社の重慶耐徳新明和工業(中国・重慶市)が、雲南省大理市で廃棄物処理に関するPFI事業「大理市●海流域ごみ収集、運搬、処理システム建設工程項目」を受注したと発表した。(●はさんずいに耳)

これに伴い、今般新設するごみ中継施設の運営、メンテナンスを担う運営事業会社として雲南耐徳新明和環境技術を同省に今月1日付で設立した。

重慶耐徳新明和が受注した事業は、廃棄物処理システムを近代化することで、中国有数の景勝地である同地域の自然環境を保護する目的で実施されるもの。

これまで大理市では、小型トラックや手押し車などで廃棄物を収集し、直接あるいはごみ中継施設を経由して分散した小型の焼却炉や埋立地へ輸送して処理を行っていたが、廃棄物量の増加に伴い、従来の方法では対応できなくなってきたことから、処理能力の向上、効率改善が求められていた。

今回の事業では、大理市で発生した廃棄物を最終処分場である焼却炉で効率的に処理するために、重慶耐徳新明和が提案する「ごみ中継システム」が採用された。

このシステムは、運搬時の廃棄物や汚水の飛散などの二次汚染を防止するなど輸送フローが一貫して衛生的で、ごみ中継施設で廃棄物を計量し、最適な車両配送を行うことで効率の良い廃棄物の処理を実現する。

今回のPFI事業はBTO方式が採用され、重慶耐徳新明和は、2012年8月から14年12月の間にごみ中継施設(10か所)の設計・施工、収集から焼却炉までの輸送システムの構築、収集・輸送車両(100台)、汚水回収車両(5台)とコンテナ(1000台)の製造一式を担う。

ごみ中継施設は、完成次第、その所有権を大理市に移して運営を開始する。新たに設立した雲南耐徳新明和は、同市からごみ中継施設の維持・管理、運営、焼却炉までの廃棄物輸送業務、各施設の運営開始から8年間の契約で受託する計画となっている。