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【第3回】運送業を席巻するスモールM&A最前線

2023年11月24日 (金)

M&A運送業界でスモールM&Aが盛んになっている。スモールM&Aとは中小企業のような規模の小さい企業同士の吸収・合併、事業承継のこと。アフターコロナの物流需要増を受けてこうした流れが顕著になってきていたが、それをさらに加速させたのが2024年問題だ。
「24年問題の対策を自社で進められないため事業継承をしたい小規模な事業者が、譲渡先を探す動きが活発化しています。その一方で、24年4月から超過労働可能な労働時間が960時間に制限されることで、今まで通りの長距離輸送ができなくなることを受け、中規模な運送業者が中継輸送拠点となる企業を探しているようなケースも。売り手、買い手ともに盛んに相手を探している状況です」。そう語るのは、運送業のM&Aを得意とするスピカコンサルティングの山本夢人取締役。

これまでも運送業界ではM&Aは行われてきていたが、現在のような活況はコロナ禍に始まるという。「コロナの影響で事業の譲渡先を探す運送業者が現れ始めると、まだそれほど危機的状況ではない企業の間でも、いざというときの準備を始めた方がよいのではという機運が高まりました」(山本氏)。そして実際に、同業他社がM&Aをしたり、されたりということを目にするにつけ、M&Aが身近な存在に感じられるようになっていたという背景があるという。
第1回では運送業界のスモールM&Aの概要を、第2回ではM&Aする側・される側がしておくべき準備とプライシングのメカニズムについて、実例を交えながら、運送業界のスモールM&Aの実情を山本氏に伺ってきたが、第3回となる今回はこれまでに山本氏が経験してきた失敗事例をご紹介いただく。
「M&Aは成約すれば成功ではなく、トラブルなく成約し、事業継承後もスムーズに経営ができて初めて成功といえます」(山本氏)。M&Aを成功に導くために重要となるのが、経るべきプロセスを着実にこなしていくことだという。また、ビジネスとはいえ経営者や従業員の立場や性格、感情面も大きなファクターとなるため、相手に敬意を持って誠意ある対応が出来るかどうかなども、重要になってくるという。M&Aの現場ではどんなことがポイントになってくるのか?現場をよく知る山本氏の興味深い実例を挙げていただいた。

【第3回】失敗事例から見るM&Aの「ここがポイント!」

失敗事例から見るM&Aの「ここがポイント!」

【第2回】運送業を席巻するスモールM&A最前線

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【第1回】「迫る24年問題、変容する運送M&A」

運送業を席巻するスモールM&A最前線