
(出所:シャープ)
サービス・商品シャープは2日、東北大学と共同で、量子コンピューティング技術の一種である量子アニーリングを応用し、1000台規模の自動搬送ロボットを同時制御可能なエンジンの開発に成功したと発表した。
両者は、量子アニーリングの計算方法を、汎用コンピュータ上で疑似的に再現するシミュレーテッド量子アニーリング(SQA)技術を使い、従来は計算量が膨大で実現が困難だった1000台規模の自動搬送ロボットの最適経路を生成する計算エンジンを開発した。
さらに、このエンジンにAIを組み合わせた、大規模物流倉庫向けアプリケーションの研究も開始している。AIを用いて商品の需要予測から入出庫管理、商品・作業者配置までを最適化することで、入出庫フロー全体の生産性を向上させるのが目的で、2026年度中に性能評価や実証実験を行い、27年度内の実用化を目指す。
シャープは20年以上前から、自動搬送ロボットの開発を手掛けており、独自の集中制御システム「AOS」によって、最大500台までの自動搬送ロボットを同時制御できる。しかし、1000台規模を一元管理する計算には数日を要してしまうため、実用化が困難だった。
このため、同社は量子アニーリングをはじめとする量子コンピューティング分野における有数の研究・教育機関である同大学と共同で技術開発に取り組むことで合意。昨年末から、共同開発を進めていた。
今回の技術は、今月17日、18日に東京国際フォーラムで開催される技術展示イベント「SHARP Tech-Day’24 “Innovation Showcase”」に「次世代SQAロボットストレージシステム」として参考出展される。
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